スカイラインの施作が裏目に
日産の経営方針からは完全にはみ出しているスカイラインの処遇は難しそうだ。欧州進出を意図してインフィニティQ50(スカイライン)にメルセデス製のガソリンターボやディーゼルターボを搭載したが、日産の技術を詰め込んだハイクオリティサルーンに他ブランドのアライアンスを搭載する判断はどうだったのだろうか!?日産の開発陣の中にも相当に反対が多かったとか当時は言われていたが・・・。
全てはカルロス=ゴーン前会長の合理主義による悪夢なのだろうけど、現行のV37スカイラインは、メルセデスのエンジンを搭載して味噌を付けてしまった。ドイツメーカーのエンジンでテンションが上がるミーハーなユーザーも一定数はいただろうけど、すでにメルセデスはセダンの設計&開発の拠点は中国に移されており、AMGモデル以外のモデルでは低スペックな汎用エンジンが使いまわされている。クルマ好きなら当然に知っていることだ。
20年前にシャシー開発は終わった!?
2002年のV35のシャシーを改良して使っているのだけど、マテリアルが高コストな設計のクルマのシャシーではモデルサイクルを長くすることで開発コストを抑えるという考え方も一理ある。MAZDAのスマッシュヒットモデルであるCX-8も、2002年に登場しているG系シャシーの仲間の「フォードCD3」という第五世代シャシーを使っているが、AJAJのライターもほとんどのユーザーも気が付いていない。スカイラインだけ設計が古いと書くAJAJの連中はいかがなものか!?
CX-8は、第六世代のスカイアクティブシャシーを使うCX-5より乗り味がどっしりしていて好評だったりする。実際のところ2002年に日産のFRシャシーと、MAZDAのG系シャシーが、世界中の量販車メーカーを見ても、走りのクオリティを追求する新型シャシー開発としては最終世代となっていて、以後はどこのメーカーも新興国市場を意識した合理的な低コスト設計にシフトしている。メルセデス、BMW、ポルシェいずれも2000年頃のクオリティを超えるシャシーは出ていない。唯一の例外はMAZDAのFRシャシーだろうか・・・。