ソニーの再生
新しいビジネスが大企業の壁を超えるのはITバブルのような社会構造の転換でもない限り難しい部分はある。日本で新規自動車メーカーを立ち上げるなんて話は現実的に起こりそうにない。ソニーが自動車産業への参入を模索している。白物家電メーカーだったソニーは、ビジネスの転換を図り今では、「任天堂」と「キャノン」のビジネスを取り込んでいる。直近の決算でもPS5とイメージセンサ(一眼レフ、スマホ向け)が稼ぎ頭だとわかる。アグレッシブなソニーの自動車参入に期待したいが・・・。
クルマやウイスキーが好きだ。トヨタやサントリーには興味はないけど、停滞気味の日本市場では大手メーカーの値上げがそのまま他社に伝染する。大企業に揺さぶられて消費者がどんどん不利になっていく。77年前に作られた独占禁止法は既に形骸化している。戦前の財閥が主体となって、産業資本を増やしていくスタイルが日本には合っているのかもしれない。経団連という「政商組合」が実質的に日本の舵取りをしている。自動車メーカーの序列も固定化しつつあり、それが自民党への献金額に反映されている。
透明な壁
もはやトヨタを切り崩すのは相当に難しそうだ。ダイハツ、スズキ、スバル、MAZDAがトヨタとのアライアンスの枠に閉じ込められ、日産(三菱)とホンダは献金額で序列が決められてしまっている。誰もトヨタに喧嘩を売れない。任天堂やキャノンはソニーの「侵攻」の前に大いに苦しんでいるけども、自動車業界への参入は勝手が違うようだ。ホンダ&ソニーのBEVも最初から日本市場参入は諦めているようだ。
スバルやMAZDAと同じく、アメリカなどの高所得な人々向けのクルマに注力するメーカーに興味を持ち続けられるだろうか。同じような理由でメルセデス、アウディ、BMWもかつては日本で人気があったけども、今ではさっぱり話題性がなくなってしまった。スバル、MAZDA、トヨタ、日産、ホンダに全て当てはまることだけど、アメリカ市場向けのラインナップが羨ましい限りだ。
MS
いつも楽しく、関心深く拝見しております。
現状のスバルへの御指摘、何故かカーメディアや周辺に取り巻く特定の人々は観て見ぬ振りという印象を受けています。
昨年のジャパン・モビリティショーで、マツダと出展ブースが隣り合っていたスバルでしたが「空飛ぶクルマ」のコンセプトモデルの際立ちぶりとは裏腹に、BEVスーパースポーツのコンセプトモデルと市販車を並べる旧態依然な光景が、行き詰まり感を露わにしていた感がありました。
水平対向エンジンの技術面での限界(電動化への対応以前に)などを、小手先の商品企画等々で数字を維持し切り回しているのが日本市場での実情で、やはり北米市場一本足でクロストレックとフォレスターを拡販しなければならない…しかし、直近の北米での販売実績が鈍化傾向(+0.3%)なのが、スバルの新たな懸念になりそうです。
wpmaster
コメントありがとうございます。
ちょっと突っ込んだ内容だったので、同じように感じている方がおられて嬉しいです。
もっと身近なスバルであり続けて欲しいですね。