損はしない
スカイラインの場合は補助金などはない。しかし2002年以前の3世代のモデルが高値で取引されており、その背景から限定コンプリートカーなどは中古車価格の高騰が予想されているので、実質的な負担を抑えることができる。NISMOや400Rならば3年3万キロ走ったとしても、下取りは新車価格から100万円〜150万円減る程度だろうし、年50万円の車両価格負担ならば、CX-5やハリアーなどよりも低いくらいだ。
長くクルマのブログを書いていると、この記事を出した直後にスカイラインの生産終了が発表されるなんて変なタイミングも起こりうるので、「スカイラインは日産にとって絶対に外せない!!」と決めつけるのは怖いが、それでもクルマの付加価値という意味ではスカイラインの400RやNISMOは、他のメーカーが真似できない存在である。850万円のレクサスIS500があるくらいだ。
至高のエンジン
V6の3Lエンジンはちょっと前のドイツ車の上級グレードによくある排気量だけれども、北米市場でアウディRSやメルセデスAMGのユニットを超える設計を目指したVR30DDTTは、6気筒ターボの弱点となりえるレスポンスを最大限に確保するため、日本メーカーのエンジンでは熱効率・ポンピングロス対策として常識化しているEGR(排気を循環させて吸気するシステム)を使っていない。
スズキやMAZDAの4気筒ならばEGRでもそれほどレスポンスの悪化はないけども、6気筒エンジンになると影響は大きくなってしまうようだ。レスポンス重視の6気筒で、ターボエンジンなのに最高出力時に6400rpmまで回ってしまうのだから、多くの自動車ユーチューバーも試乗動画で「このエンジンは本当にすごいな」と素直に感想を残しているが、エンジンの素性を考えれば驚くことでもなんでもない。