フランスの文化?
ツールドフランス2024は、ポガチャル、ヴィンゲゴー、エヴェネプールといった有力スター選手がそれぞれにベストのパフォーマンスを見せ、彼らを支えるアシスト選手が連日のように白目を剥いてハイスピードな牽引をしていて、今年のツールはプロスポーツらしいエクストリーム性を強く感じる。サッカーやF1と並んでサイクルロードレースが欧州で人気なのもよくわかる。
選手の走りも熱いが、沿道に詰めかける観客の熱狂度も、日本では絶対に見られないレベルにラディカルで、しばしば選手と口論になるようなマナー違反すら起きる。賛否両論あるだろうけど、現代の人類にはまだまだこんな野性味が残っていたことに驚く。日本時間では21時くらいからの放送なので、ウイスキーを嗜みながら最高のエンターテイメントが堪能できて満足している。
タフなフランス車
観客は標高2000メートルを超える地点まで、自家用車で気楽にやってくる。駐車料金などもないようで、日本では考えられないが競技をしているコースの脇のスペースに当たり前のように止めている。下りの最高速度は90km/hを超えるくらいだから、一歩間違えば選手がクルマに突っ込んでくるリスクも大いにある。撮影のカメラバイクの転倒や、チームのサポートカーの衝突事故も見慣れた光景だ。
シトロエンなどのフランス車にはサイドパネルにウレタンのバンプが付いていたりするが、こんな環境で使用するならばユーザーにとっては実用性という意味で重要な装備になっている。日本市場で売れている軽自動車やミニバンだとちょっとぶつかっただけで外板が簡単に捲れ上がってボロボロになるだろう。逆に軽トラやプロボックスなどの貨物車は車体がしっかり作られているのである意味ではフランス車っぽいかもしれない。