クルマに求められるもの
自動車メーカーも良いクルマを作るべく真剣だし、中古の3シリーズを手に入れて気分が高揚してSNSに投稿するユーザーの気持ちもよくわかる。このブログ記事は彼らを小馬鹿にしているように読まれてしまうかもしれないが、MAZDA、ポルシェ、BMWに対しては最大限のリスペクトを持っているし、SNSで愛車を発信する人に対しても特定の個人を批判している訳ではないのでご容赦頂きたい。
しかし現実問題として90年代、2000年代に輝きを放っていた自動車産業や趣味性の高いカーライフは、大きな曲がり角を迎えている。ドライブはもちろん、観光、美食、キャンプ、ゴルフ、釣り、サーフィン、山登り、サイクリング、天体、野鳥、ウイスキー探し、カメラなどなど、人生を豊かにするための趣味の多くには相棒となるクルマが必要だ。「クルマ離れ」は平均寿命が伸びる社会において、QOLの著しい低下を招く可能性がある。
大きなヒント
スポーツカーのような自己完結する趣味も良いけども、それよりも遥かに多くの人がクルマを使って様々な趣味を楽しんでいる。その趣味に興味がない人にとっては、ホテル費用、レストラン費用、その他の趣味の機材などの価格は全く理解できないくらい高額ではあるけど、それなりにお金をかけないと趣味も楽しめないし、お金をかけたからこそ楽しもうという意識が高まる。
クルマもそれに付随する機材であるので、趣味の時間の満足度を最大限に上げるためには、それなりに高品質なクルマが必要になる。「クルマに興味がない人が500万円も払うわけがない」も一面の真実だとは思うが、CVTで500万円以上するクラウンやアルファードが売れているのは事実だ。そしてプジョー・リフターの人気は、スライドドア車を全廃したプジョーやMAZDAに再考の機会を与えたと思う。