僻みではないが・・・
「高級車ってなんか趣味悪いよな」と普段から思っているけども、そのまま露骨に発言するのは、なんか僻みっぽい性格だとか誤解されそうなので口にできない。しかしまあほとんどの人が少なからず、そんな印象を持っているのではないだろうか。アルファードやレクサスLSなどは、高級ハイヤーの定番車になっているけども、これらのクルマのオーナーが、同型の緑ナンバー(営業車)に街中で遭遇した時はどんな気分になるのだろう。
先代までのトヨタ・クラウンもハイヤーやパトカーとして全国で広く利用される。これと全く同じデザインのまま個人向けの高級車として売るのは時代錯誤で、これほどの営業センスの無さが、平気でまかり通っていた大手メーカーは、業績以上に危機的状況なのかもしれない。新型になって4車種に分かれたクラウンシリーズは、とりあえず営業車としては使われなくなったけども、同時に高級車としてのオーラも失っている。
高級車の新時代が到来
トヨタ&レクサスで、営業車と被ることなく高級車ニーズに応えているのは、ランクル300、ランクル250、レクサスGX、LXなどのラダーフレームモデルと、LSの外板を徹底的に変えたレクサスLCくらいしかない。日本の富裕層が、日本製の高級車に乗りたくても、「営業車被り」を気にすると選択肢は限られてくる。MAZDAがCX-60に続きCX-80を日本に投入するが、この2台への注目度の高さは、日本製の高級車のニーズがかなりあることを示している。
「1000万円以下なんて高級車じゃない」と、金額でしか価値が測れない能力不足な人が、令和になってもまだまだ少なくないようだ。価格ではなくて乗り味こそが高級車に望まれる性能だ。免許を取ってから10年くらいクルマに乗っていれば、トヨタみたいな安っぽい乗り味と、MAZDAのようなハイクオリティな乗り味には大きな違いがあることや、クルマの金額で絶対的には測れないということくらいわかると思うが・・・。