日本メーカーの値上げに歯止めをかける!?
VWグループの再編により、アウディの今後の新型モデルは、VW開発のベーシックレンジと、ポルシェ開発のアッパーレンジで構成されるようになると発表されている。一方でレクサスはラインナップがトヨタ開発とGR開発に刷新されつつも、独自のシャシー(6輪の次期LSコンセプトなど)も積極的に作っていく点で方針が異なるようだ。攻めのトヨタグループと、守りに入っているVWグループの対比の構図が見られる。
日本市場を制圧したトヨタと、EU市場で急成長したVWだけど、消費税還付や移民政策の後押しを受けたことで、心象の良くない多国籍企業のレッテルも同時に背負っている。信頼性・基本性能の高さに加えて、低コストで所有できることで世界トップレベルのセールスを記録してきたカローラやゴルフだけども、現状では人気のグレードが20年ほど前のよく売れていたクラウン(300万円台)くらいの価格となっている。
他ブランドの価格上昇に押されて415万円に上がったといえ、アウディA3はブランドが日本市場に踏みとどまるために、高級車ブランドとしては破格の低価格を維持してきた。カローラ、シビック、プリウスの圧倒的燃費&動力性能を武器にした強気の価格設定は、VWゴルフを上回り、アウディA3と同水準となった。1.5L(116ps)のエンジンスペックは、高速道路を含め実用域で全く不足はない。Cセグでは軽量な車体と、DCTの直結レスポンスとハイオクのパワーバンドの粘りの恩恵を存分に感じる。
「レクサスやスバルが高過ぎるからアウディを買った」「プレリュードが欲しかったが、実用性を考えてA5アバントにした」というリアルな声をいくつか聞いた。10年前の事件でイメージを大きく落としたVWグループだけど、10年の雌伏の期間を経て、自動車インフレが凄まじい日本市場で、BYDとともにVW、アウディは存在感を増していくのではないかと思う。MAZDAに匹敵する機能性やデザインへのこだわりがあるアウディに、さらにコスパまで加われば、ユーザーは着実に増える。
後記
最後までお読みいただきありがとうございます。この投稿は2025年12月3日時点での情報をもとに記述しています。今後とも日本市場で展開する 自動車 車メーカーについて思うところを綴っていきたいと思います。