時代は移り変わる
2025年の後半に発売されたスバル・フォレスターは、FMCで価格が大きく上昇したが、世帯年収で1000万円を超える水準のファミリー層にハマったようでスバルでは10年に一度のスマッシュヒットとなったようだ。実際に街中で見かけるフォレスターのユーザーは現役世代が多い。仕事ができそうな40代くらいで、身なりもかなりしっかりしている(サングラス着用率が低い)。
10年ほど前は「スバルユーザーはオタク風貌」みたいな偏見すらあったが、真面目に勤め上げて出世し、中年男性もどんどん小綺麗になりつつある令和で、スバルを「エリートカー・ブランド」へと脱皮させる象徴的存在が新型フォレスターだったと5年くらい後で認識されるだろう。CR-Vの北米車逆輸入は、フォレスターの成功とスバルのブランディングを参考にした結果だったのかもしれない。
完成度が求められる時代
引退する団塊世代相手に初代ヴェゼルを大量販売し、そこからMAZDA風デザインへとシフトした2代目ヴェゼルは、コンパクトSUVゆえの裾野の広さでロングヒットとなった。ヴェゼル、カローラクロスの販売が好調で街中に増殖する中で、これらの普及したコンパクトSUVより、ゆったりと安定感があって、格上で所有欲も満たされるミドルSUVの需要が密かに暖められていたところに、スバル・フォレスターが登場した。
ミドルSUV自体は以前からあって販売もそれなりに多かった。しかしハリアーや先代RAV4のようにCVTに2L自然吸気を組み合わせる「軽自動車の相似形」SUVは、低価格で販売の主力となったが、実際のところあまり高級感はなかった。一方で直4ディーゼルのCX-5、直6ディーゼルのCX-60では上位グレードの方がよく売れる現象もあり、ミドルSUVのニーズは可能性に満ちていたが、HEVが完全に主体となって欠点が少なくなった新型フォレスターが狙い通り売れた。