本物の金持ちは軽自動車に乗る!?
ミドルSUVのほとんどがグローバルで販売されるモデルとなっていて、どのブランドでもデザインの様式が定まってきた。大径ホイールを配して、フロントノーズからテールゲートに至るまでトータルプロポーションでまとめ上げる手法が着実に完成度を上げている。他のボデータイプより手軽に高級感を演出できるようになっている。一方でプリウスやプレリュードはクルマに詳しくない人が実際の価格を聞くと「そんな高価なクルマには見えない」と言いかねない。
プリウスやプレリュードに限らず、グローバルで販売されるロードカーは、スカイライン、レクサスIS、MAZDA3、シビック、レヴォーグ、BMW3シリーズ、VWゴルフなどなど、SUVが市場に多く流通して見慣れてくる中で、年々高級感の演出が難しく販売が苦しくなっている。「SUV断固反対」を掲げる熱烈保守派は、還暦以上のユーザーが多いイメージがあるが、そのジュニア世代となる20歳代、30歳代(親がエンスーのエリート多い)からも同じ意見を聞くことがある。
アメリカナイズされる市場
10年前であればミドルSUVは衝突安全性、操縦性、燃費の三重苦を抱える「愚者の愛車」だったかもしれない。トヨタ・VWの2大グループもあまり合理的なボデータイプではないと結論して、開発競争は後手に回った。しかし某広島メーカーがミドルSUVでも北米・IIHSで最高スコアに到達し、ディーゼルで20km/L近い燃費を叩き出すようになった。デメリットが1つずつ解消される中で、最低地上高、居住性、スタイリッシュ&高級感などのメリットがユーザーにも認知されるようになった。
トヨタ(ハリアー、RAV4、カロクロ、ヤリクロ)、VW(ティグアン、T-ROC、T-CROSS)も完全にSUVで販売見込みを立てるようになり、SUV市場はすでに完全飽和で、500万円超えのCR-VとRAV4の激突は、過当競争気味でスペック主義のメーカーに冷ややかな意見も見られる。クルマ好きの立場では、10年前まで北米で繰り広げられていたアコードとカムリの頂上決戦のミドルSUV版を、日本市場で体感できるのは素晴らしい。トランプ大統領の差配もあるが、ホンダのプライドをかけてCR-Vを日本に持ってきたはずだ。