Xデー
MAZDA6の生産中止とモデル廃止が発表された。個人的に先代のアテンザは、ブログを書き始めるきっかけになるほど深い感銘を与えてくれた素晴らしいクルマであり、これはとても寂しいニュースだ。後継モデルの予定は今のところは無し。MAZDA6(旧アテンザ)は、MAZDAがバブル後の経営不振から脱却すべく2002年に、カペラからアテンザに名称変更して生まれた。金井誠太さんによる革新的な設計は、世界中のクルマ好きから支持され欧州市場、中国市場で驚異的な売上を達成し、MAZDA復活の道を切り開いた。
そんなブランド屈指の金字塔モデルの後継シリーズをこんなにもあっさりと廃止してしまうのは納得ができないけども、まあ何となく理由は想像できる。2002年に導入された高コストな設計はリーマンショックによって幕引きされ、2012年に前倒ししてまで発売された3代目アテンザは、アクセラ(翌年発売)やCX-5と共通設計の「スカイクティブシャシー」を使って仕立てられた。他のモデルと共通化された設計には反発も大きく、初代&2代目があれだけ人気を極めた欧州や中国で大きなユーザー離れを起こしてしまった。
MAZDAのシャシー
2012年の段階で既に設計上の「断絶」があり伝統のアテンザとは言い難いクルマになっていた。最終世代となった現行MAZDA6に使われているスカイアクティブシャシーのベースは、ファミリアやアクセラに使われてきたB系シャシーとされる。このシャシーもVWやアウディで広く使われるMQBシャシーに大きな影響を与えた名作であり、広く技術供与が行われヒュンダイ、キア、ボルボ、ジャガー、ランドローバーなどで子孫が脈々と作られている。レンジローバー・イヴォークなど。
MAZDAのB系シャシーのライバルとして、三菱シャシーとホンダシャシーがワールドワイドで使われている。三菱シャシーを使った輸入車としてメルセデス、ジープが、ホンダシャシーを使った輸入車はBMW、MINIが有名だ。しかしこれらの横置きシャシーは汎用性が高くてシンプルなもので、スポーツカーブランドのMAZDAには2012年まで、B系シャシーの上位に位置するG系シャシーが存在した。