何で誰もM2に10点入れないんだろうか!!50人合計でたったの「11点」。1人あたり0.2点しか入ってないなんて!!!何の為に50人も居るんだ!!誰かが入れるだろう・・・って思って譲り合ったのか? ピストン西沢さん辺りには「清き一票」を期待したんですけどね(2014年のスカイライン10点には感動しましたよ!!)。スーパーカリスマライターの小沢コージさんは6台の輸入車に合計で最小限の1点しか与えてない!!昨年も2erアクティブツアラーに3点のみだったですけども、あの「ゴルフ・ショック」(2013年にゴルフに組織票を入れたと暴露)の首謀者が今度は2年連続で一体輸入車勢の何が気に入らなかったのでしょうか?(笑)
さてCOTYを受賞したインプレッサですが、たしかに長足の進化をしましたけども、先代の水準がライバルに比べてかなり遅れをとっていたわけですから、そこから大外一気に「追い込み」をかけただけだと思うんだけどね(それはそれで素晴らしいですけど)。2位のプリウスに関しても確かによく売れましたし、とても気の利いたクルマで素晴らしいのは間違いないですけど、世界一優秀な人材を揃え、世界一の研究開発費を注ぎ込むトヨタが作ったというだけで、これはもはや「反則」じゃないかと・・・。
インプレッサ、プリウスは別格としても3番手争いならM2でいいんじゃね?って気がしたんですけどね。去年は趣味性の高いクルマで1・2でしたから今年は堅実なクルマを選びましょう!!みたいな暗黙の了解でもあるのでしょうか?だとしてもアバルト124スパイダーにも完敗するなんてさ・・・。実質的に輸入車6台(M2の他にEクラス、A4、Fペース、XC90、124スパイダー)で争われるはずだった「3位決定戦」に、たった一台だけ放り出される格好になってしまったBMW・M2クーペ。
今回のノミネートされた輸入車はたしかに粒ぞろいの6台ですよ。どれも長く日本で発売され続けてほしいクルマばかりです。面白い共通点はいずれも「パワーユニット」で勝負していない点です。直4ターボ上等!!の5台に対して、直6ターボのM2はちょっと浮いているといえば浮いている?しかしM3/M4用の高回転ターボを使っていない点がとっても「厳しい」審査員連中に嫌われたんでしょうね。BMWもクルマ雑誌からはちょっとキツい評価すら出そうだからか、割とリッチなオッサン向けの一般雑誌(GQとかPENとか)での露出が多かったように思います。それもまた審査員に嫌われたんでしょうね(笑)。
しかしですよ!当たり前のことですが「一般ユーザーの裾野を広げる」ようなモデルが、今後のクルマ文化においてはとても重要だと思うんですよ。審査員を務めるジャーナリスト達のレビューを読んでいても、そんな文言をちょくちょく見かけます。まだまだ安泰のGDP世界3位の日本で「クルマが不人気」っていう状況は、あらゆる要因が指摘されていますが、なんだかんだで「クルマはダセー」って思われているからに他ならないわけです。日本で販売されているブランドの中に、日本で一番お金を自由に使える人々に向けた雑誌に載せて、(クルマに興味ない人にも)スルーされずに興味深くスペックなどを読んでもらえるモデルって一体どれだけあるんだ?って話です。
とりあえず1000万円を越えてしまうと、「アホくさいなー」ってスルーされちゃいますよ。NSXとかGT-Rとか。サイズに関わらず大衆的に使われる日本車的なスペックのクルマもダメでしょうね。トヨタのヴィッツ、オーリス、マークX、クラウン、ハリアー、シエンタ、ノア、アルファードといった定番車とほぼ同等のサイズ、スペック&エクステリアでは注目を惹くことはなかなか難しいと思います。そもそも何のためにGQとかPENとかわざわざ買うのか?って話です。情報を最新モードにアップデートしたり、平凡な毎日を変える「刺激」が欲しいわけですよ。なんでその辺をたくさん走っているようなクルマの話をカネ払って読まなきゃいけないんだ!!!
逆に一般雑誌の読者を上手く惹き付けて予想以上の販売につなげた例もあります。例えばトヨタ86/スバルBRZやメルセデスAMGのA45/CLA45ですかね。現行の718ボクスターが2012年にボクスターの名で出た際も日本だけ異例のセールスだったとか。とりあえず「センス」にやたらとウルサ過ぎる世間体を気にする中でも、程よい個性を主張できる!しかもコスパも納得!そういう高度なマーケティングによって作られたモデルが、今では「趣味的なクルマ」の人気を支えていると思います。ちょっと遡れば初代のアウディTTでしょうか。とにかく見た目で読者を惹き付ける。あらゆる仕事には「デザイン」が必要です。そしてギリギリ買えそうな価格を提示する。400~800万円くらいでしょうか。
クルマって何となく「デカい方がいい!!」って思ってしまいますけど、そういった俗世の愚論をバッサリ切り捨てたような究極のコンパクト仕様。まずはこの「転換」がクルマに対する鈍った感覚を再び目覚めさせる着火点なのかな?と思います。スズキのハスラーだったり、ルノーのトゥインゴだったり、単に廉価だからという理由以上の魅力があります(なんでCX3は日本で売れないんだ?)。まずは日本で販売する国内外のメーカーはこのスキルを駆使して、86/A45AMG/ボクスターのような「一般雑誌の輝くコンテンツ」に成り得るクルマを作ることがクルマ人気の回復につながると思います(別にインプレッサやプリウスの存在を否定する意図はないです!!悪しからず!!)。