「経済性の高いクルマ」なんてつまんねーよ。厚顔無恥なメーカーがでっち上げた「モード燃費」を単純に比べて優劣が決まる。もうそれで終わり。アホくさいです。クルマがないと買い物など何もできない地域の人々だけが気にすればいいんじゃないの〜。だけど実際は信号はおろか対向車さえもほとんどないから、プリウスもアクアも無力。それにしてもどう走ったら40km/Lなんて達成できるのやら。
「ラグジュアリーな(ブランドの)クルマ」はもっと話が単純で、ぼったくり覚悟でブラバス、マセラティ、ベントレー辺りを選べばいい。アストンマーティン、ランドローバー、ジャガーの英国ブランドもいいですね。けれども、ブランドイメージでほぼ全てが終了してしまうなんて、そんな中身が空っぽなクルマ談義は悪くないけど・・・ちょっと虚しい。高級車に乗りたいセレブ願望の強い『一般人』にとってはこれだけがクルマなのかもしれないけどさ。ただし不必要なデカイ高級車は下品ですよ。Sクラスロングでスーパーで買い物って・・・。
「ハイパフォーマンスカー」もなんだかラグジュアリー抜きには語れなくなってきたよなー。技術力の結晶としてのハイパフォーマンスだけを販売してくれたらいいのに、なんだかセンスのかけらもない中途半端なラグジュアリー風味まで一緒に押し付けられて、不思議な色彩の木目ボードだったり、アンバランスな樹脂素材だったり、結構隙だらけなんだよねー。
・・・ということで、カーメディアが飽きもせずに書き立てるこの『3つ』のクルマの方向性を全部無視。全くの独自の視点で「ちょっとオシャレ」なクルマを選んでみました、
第5位 ルノー・カングー(235万円〜)
やっぱり先ずはこのクルマ。「個性」だけで日本市場に多数のファンを獲得している素晴らしい1台です。2〜3台所有するカーエンスー屋にとっては、もうEクラスとかマークXとかやめて、これを普段使いの1台にしてもいいかも。買い物、レジャー、デート・・・これ一台で全部キマる。これ一台持っておけば、あとはケイマンでもTTでも好きなクルマを選べばいいよ。
「カングーは日本のスライドドア車にはない魅力がある」とか言われますけども、確かにスライドドアなのにMT車があるってのがすごいね。マツダのプレマシーにMTがあったら・・・。ただし実際に走らせてみると、スポーティなんて要素はとりあえず皆無です。プレマシーやオデッセイの方がハンドリングにキレがあるし。このクルマを指して「欧州の本格的な走り」と評するのはちょっと憚られるかも。
しかしト◯タのヌメヌメ系のミッション(CVT)&ハンドリング(遊び多め)が大嫌い!!特に車重がかさんでいるト◯タ車を好んで買う人の気持ちが全くわからない!!・・・とまで「走り」に悟りを開いているならば、カローラフィールダー並みに負担金額で、これだけの納得のパッケージに、ホンダ車のようなキビキビさがあるという意味では納得できるんじゃないでしょうか!?
第4位 スバル・アウトバック(329万円〜)
スバルのフラッグシップなので、「アイサイトver3」やらレーンキープやら最先端の運転支援機能ばかりがピックアップされますが、このクルマの本当に素晴らしいところは、2013年発売のレヴォーグに続いてこのアウトバックも非常に「垢抜けた」デザインにまとまっていることです。先代のアウトバックから一見キープコンセプトと見せかけて、古臭く見えるところを全部綺麗に直してます。
ただしマ◯ダとは違って、無駄にデザインを強調しないところがオシャレポイントが高い!!ひたすらに上品にエクステリアを洗練させていく作業は、歴代のモデルを見るとスバルのお家芸と言えなくもないです。面の綺麗さをうまく使ってアルシオーネやR1/R2とか作ってましたし。
あまり比較されないですけども、SUVの元祖とか言われているトヨタ・ハリアーよりも3年先に登場しているのがアウトバックで、その登場は1994年に遡ります。初代ハリアーはクロスカントリー車をイメージしたSUVで、初代アウトバックは、当時大人気だったレガシィTWの『亜種』といったワゴン然なスタイルの北米専用車だったのであまり同類とはみなされなかったようです。
それから20年が経過し現行の3代目ハリアーと5代目アウトバックは、その意味合いもよく似たクルマになっています。価格も同じくらいです。300万円代でやや高めなので、どちらも多少は余裕がありそうな家庭のクルマとして使われているようですね。街中で変に目立つこともないですし、とっても快適で上質なSUVになっています。やはりオシャレとは「さりげない」こだわりが大切だと思います。
第3位 シトロエン・DS3(259万円〜)
デザインの完成度が高過ぎで、「ちょっぴりオシャレ」の域を超えて、多少は好き嫌いが声高に叫ばれるくらいの「ガチ」なスタイルのDS3です。発売から早くも7年が経過してますが、デザインが劣化しない。同時期に発売されたトヨタ・アクアなんかもそうですが、ザビートル、フィアット500、MINIなど、劣化しないという意味では2010年頃の小型車のデザインは非常に優秀だと思います。兄弟車でもある新しいシトロエンC3と比べてどっちが先に古臭く見えるようになるのか!?
C3や他の派手な欧州コンパクトカーに比べると、少しばかり「知性」を感じさせるのがこのDS3の特徴ですね。3ドアハッチバックなんてチャラさを助長するようなスタイルなんですけども、そこを覆い隠すように丹念に縁取られてエッジの効いたボデーとパーツがいい仕事していて、ひと昔前の3ドアのチープなイメージは払拭しています。
・・・で、このクルマの何がすごいのか!?80年代的なレトロなパッケージと、近未来で風化しない(時代が追いついていない?)パイオニアなデザインの『相克』が新しいクルマの定義を生み出してますね!!という自己満足。それはつまり・・・クラシカルなRRシャシーを、ハイテクな電制機器でコントロールしよう!!というあのメーカーの自己満足に似た構造を持っているわけです。DS3も911も一義的に設計されている最新の無個性なクルマへの強烈なアンチテーゼとして機能しています。その輝きを「所有」すること!!それがオシャレってもんだろー。
第2位 ホンダ・グレイス(176万円〜)
なんか不思議な気分にさせてくれるクルマです。アジア圏向けの安普請かな?と思いきや、乗ってみると何もかもがマトモ。ア◯ディA1の方がずっと安普請です。Bセグならどの欧州車と戦っても負けない。日本車だから当たり前ですけど。いや、多くの日本人と日本メーカーは忘れている!!日本車の原点はコンパクトカーにあるってことを!!・・・そんな世界観に入り込める人ならスバっとキマる1台じゃないですかね。
マイナーチェンジしたフィットも素晴らしいですけども、このグレイスにはある種の憧憬が宿っています。往年の三菱ミラージュ/トレディア、いすゞジェミニ、日産ローレルスピリット/ラングレーをいったカルトなスモールセダンの成仏しきれない怨念を背負っているように見えます。カローラ、サニー、ファミリアセダンといった定番が売れる中で、同じサイズのままに目一杯に攻めた「オシャレ」が、バブル期のゲロゲロな価値観の中では全く評価されなかった・・・その無念さを晴らすべき21世紀の日本市場に降り立ったクルマ。特にマイナーチェンジ後のややカオスになったデザインは80年代の徒花のようです。ハチマル車が美しいように、このクルマも美しい・・・。(金もらって喋る清水和夫さんのコメントはとても聞くに耐えないけど)
第1位 スマートカブリオ・ブラバス(279万円〜)
動画は4シーターのハードトップモデルですが、日本市場の登録車では最小のサイズとなるカブリオレモデルも用意されています(2シーター)。小さくて、カブリオレならもう「正義」でもいいかも。小さい車だからこそ、下手に静粛性を追いかけるのではなくて、スマートモビリティなんだ!!と開き直っていくのが正解だと思うから。
ちょっと嫌味に聞こえるかもしれないですが、メルセデスを楽しむならば、格安だけど内装ペラペラでスカスカのA180ではなくて、たとえマイクロサイズでもブラバスを楽しむべきだと思います。そりゃSクラスブラバスやマイバッハに比べれば、どうってことはないですけども、メルセデスが世界のあらゆる市場で「高級ブランド」として幅を利かせているのか!?それはやはりマイバッハやブラバスの力が大きい。いや人々はマイバッハやブラバスを所有するために、メルセデスという選択をしているのかも。
「トヨタか?ホンダか?」「シボレーか?フォードか?」・・・そんな問いは、それぞれ日本やアメリカの自動車産業が、少なからず「多様性」を持っていることを証明するのかもしれないですが、ドイツにおいては、「メルセデスか?BMWか?」という日本的視線の対峙にそれほど意味はないようです。それよりも「メルセデスか?ブラバスか?」というもっと根源的で、しかもアメリカや日本ではなかなか見られない「奥行き」を持った究極の選択こそが、ドイツの自動車産業を今も特別なものにしているのかもしれません。・・・であなたはどっちを選びますか!?ブラバスを選ばない人は、中国メーカー車と同じようなクルマに無駄に高い金を費やしている可能性が・・・。