Welcome to “Best of Benz”. This episode is all about the most impressive Mercedes-AMG specials and the technologies used to drive them.
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— Mercedes-Benz (@MercedesBenz) 2018年3月12日
あなたの好きなブランドは何ですか!?
どんなブランドのファンでも1年に2回くらいは「このブランドは私に合っているのだろうか?」と疑心暗鬼になるものじゃないですか? マツダはもうベストハンドリングには戻らないのではないか? ポルシェの中身は既に朽ち果てているのではないか? ホンダの現行エンジンに一体どんな価値があるというのか? アルファロメオはあまりにイケイケどんどんになってやしないか? プジョーはもはや中国専用モデルなのでは?・・・などなど。
メルセデスとBMWは特別だ
「ドイツの両雄」と言われて特別視されてきたメルセデスとBMW。最近はよくない評判が本国方面から聞こえてくるからちょっと不安になる。果たして日本人はこの両雄に何を求めているのだろうか?価値を見出しているのか? この2つのブランドだけがもつ「本当の」価値とはその長い歴史やブランド力といった「抽象的」なものではなくて、この2つのメーカーが世界のあらゆる市場で自動車を販売し、グローバルで200万台規模にも関わらず、堂々と世界の自動車産業をリードする存在になっていること。
自動車産業の裏側
高齢化率が20%を超えていて、日本(27%)と同じ末期的な様相を見せる社会ながらも、日本とは異なり力強く経済成長するドイツ。その最大のヒーローはもちろんメルケル首相なのですが、中国市場へ政治的な接触を強めたり、ボッシュという世界最大の「国策」サプライヤーを企画して世界中の技術屋を傘下に収めたりと、メルケル氏が『サッチャーよりも露骨』な保護政策に邁進するのも、メルセデスやBMWといった世界でもっとも優秀な2つのメーカーがしのぎを削っているからに他ならない。トヨタやホンダとは別の意味で優秀なのは確か。
ブランディングに正解はない
2008年に福野礼一郎氏が書いた「世界自動車戦争論1・ブランドの世紀」という面白い本がある。日産がGT-Rを発売し、その圧倒的なパフォーマンスでポルシェや幾多のスーパーカーブランドを『恫喝』し始めるという時代の変わり目を見逃すことなく、当時に日本で発売されて人気だった様々な「ブランディング」に利する個性的なモデルたちを、かなり「待った無し」の辛口に語り尽くしています。もう10年が経ちますが、今読んでも面白いわ。内容が刺激的なので、もう同じような本は出せないかも・・・と思うと少々寂しい気がします。これこそがジャーナリスムだと思うから。
生き残ったものが正義
その本の中にもちろん登場するメルセデスとBMWですが、その抜群過ぎる知名度ゆえに少々「イジられて」います。特にメルセデスの日本法人や代理店ヤナセは、福野さんに対して言いたいことの一つや二つはあるだろうなってくらいに内幕を暴露されている。とにかく21世紀のメルセデスの価値はそれまでと比べて「軽くなった」とハッキリ、ズケズケとこれだから日本のオッサンは面倒くせーな。この本が出た直後に、まるで天罰のようなリーマンショックが起こり、メルセデスとBMW以外の登場したブランドはことごとく経営状況が悪化した。絶賛されたモデルの多くはそそくさと日本から姿を消した。そして否応なしにメルセデスとBMW以外のブランドのビジネスモデルには、全くリアリティがなかったことを示した。
ブランドを支える方法論
福野氏によって「まるでトヨタのようだ・・・」とその設計思想の低さを嘆かれたメルセデスとBMWだけがなぜ生き残ったのか!?それは依然として自動車業界においてトヨタの経営こそが正義であり、それに対して「戦争論」と大風呂敷を広げた福野氏の考えには、ある種の「願望」や「理想論」が含まれすぎていて、面白いけど現実的ではなかったということだと思う(あまり否定はしたくないけど)。それでもグループで年間1000万台をせっせと売り続ける、トヨタ、VW、GM、ルノー日産に対して、その5分の1の販売台数ながら、メルセデスとBMWの2017年の新興国市場の売上の伸びは、無益な1番争い繰り広げる巨大メーカーをあざ笑うかのような大勝利でした
カーメディアで語られることとはあまりにも違う姿
「トヨタと同じ」と言われつつも「トヨタとは別次元の経営」を行うドイツの両雄について、我々はその真贋をジャッジできる目を持っているのだろうか!?丸腰の素人がこの2つのブランドからクルマを買うとして、将来にはどんなリスクが待っているのだろうか!?そもそもこの2つのブランドを指名買いするポイントってなんなのだろう!?そんな素朴な疑問に押しつぶされそうになるユーザーに、ある種の示唆を与えるのがカーメディアの仕事だと思うが、果たしてメルセデスやBMWのどこがトヨタと似ていて、どこが違うといった類の話が、カーメディアで真剣に語られているのを読んだことがあるだろうか!?ちょっとだけ両雄の価値を考察してみたいと思います。
それぞれ最強の3台は?
メルセデスの価値を存分に感じさせてくれるモデルは、価格がちょっと高めでなかなか現実的に手が出しにくいですけども、まあ人生の目標にはちょうどいいくらいかもしれないですが、実は2ドアモデルにエッセンスが凝縮しているのかも。『Eクラスクーペ』『SL』『AMG・GT』の3台。
BMWのベストな3台は『4シリーズ』『M2』ともう1台がなかなか決まらない。やっぱり『M5』なのか?最近は日本市場でも売れ行きがイマイチだけど、存在感のないモデルが多くてラインナップがスカスカ。今年、来年の内には『X2』『8シリーズ』『Z4』が登場してまた活気づくだろうけども。
レクサスと比べてみよう
どちらも日本の金持っているオジー向けブランドに負けるわけはない。『GS-F』『RC-F』『LC』という3台は手強い。お手軽さや、色気、あるいは使い勝手といった部分では、メルセデスもBMWも「オジー」を圧倒しているけども、クルマとしての「重み」を純粋に評価するならば、エンスー度はどちらもやや苦しいのかもしれない。つまりトヨタじゃないものになろうとする「レクサス」に対して、メルセデスやBMWの立ち位置は想像以上にトヨタ寄りなのかもしれない。
アウディと比べてみよう
『R8』『RS5』『TT-RS』。アウディもレクサスと同じで魅力あるモデルは特別に仕立てられたハイスペックモデルに集中している。結局のところレクサスもアウディもあまりに「プロモーション」に走りすぎているのかもしれない。話題性だけでクルマの本質を見ないイージーなユーザーを集めるマーケティングで下手に儲かってしまった。メルセデスやBMWが同じ手法を取り始めたら、ファンは霧散するだろう。メルセデスもBMWも実体のあるユーザーを考えて開発がされている。レクサスやアウディは「新人類」のユーザーを無理やりに惹きつけようと「過激化」が止まらない。
The icon of Gran Performance.
Meet the all-new #BMW Concept M8 Gran Coupé.#BayerischeMotorenWerke #M8 pic.twitter.com/UAOaVfFJOY— BMW (@BMW) 2018年3月7日