BMW 3er G20 Erlkönig (2018) Details/Erklärung https://t.co/YIFMyOWyRp @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月6日
コンサバ大戦争
今年相次いで発売される見込みの新型クラウンと新型3シリーズ。2012年のフルモデルチェンジからおよそ6年での更新になりますが、どちらも決め手が乏しく苦しんだ6年のライフサイクルだったと思います。トヨタもBMWもとりあえず「エンジンが無い!!」という状況だったことで、印象が薄くなってしまった現行モデルでした。日本市場を代表するセダンですから注目度は高いのですが、クラウンのハイブリッドユニットも3シリーズのディーゼルも6年かかっていよいよ400万円以上出す前提で「選べる」水準になってきたようです。
熟成されたハイブリッドとディーゼル
カムリHVのフルモデルチェンジによってハイブリッドユニットのレベルがかなり上がったので、新型クラウンはとりあえずHVで期待ができそう。3シリーズはディーゼルがF30系発売当初よりもいくらか静かになっていて、アイドリングストップでバカみたいな破裂音をさせて路上で笑われることも今ではもうないんじゃないでしょうか。
どっちがお買い得になるのだろうか!?
どちらも日本市場向けの主力ユニットはハイブリッドとダウンサイジングターボが用意され3シリーズはディーゼルもあるでしょう。ターボが400万円〜500万円台、HVは500~600万円台。世界的に直3&直6ターボの二極化が基本になってきていてコスパ重視の3シリーズに対して、クラウンは自社開発の5700prmとやや高回転なチューンの直4ターボの質感を大事にしているみたいです。HVに関してはどちらも『シティ・フォーマル・ツアラー』としてソツのないハイソカーとしてコンサバなユーザーに一定の支持をされるでしょう。
トヨタとBMWの野望
年収3000万円クラスの「お金持ち」には、現役世代ならBMWi8か新型8シリーズを、引退世代はレクサスLSかLCを買わせる。年収1500万円クラスの「ほぼ一般人」には、現役世代は新型クラウン、引退世代には新型3シリーズを買ってもらう。年収700万円クラスの「中流」には、現役世代はヴォクシーかアルファード、引退世代は2シリーズ、C-HR、新型カローラ、86などを用意。年収500万円クラスの「貧困予備軍」はとりあえず相手にしない。彼らにはス◯キやホ◯ダがあるじゃないか!!・・・トヨタ&BMW連合による素晴らしく綿密な「国民車構想」です。
新型車にとって大事なことは・・・
何が素晴らしいって、それぞれのクラスでユーザーの『価値観』をうまく捉えていること。フェラーリやベントレーに乗りたい派手好きは相手にしない。ラインナップの上から下までひたすらに優良顧客である「上場企業社員」や「公務員」を狙い撃ちにしている。とりあえず平均年収900万円くらいの企業に入れば30歳前後で「中流」にはなれるはず。総額3000万円の住宅ローンを組んでいる層でも、ヴォクシーやアルファードくらいなら無理なく買ってもらえる。これならば家族が増えても問題はなし。日本の(トヨタの)ミニバンはオールマイティです。最近では走りがよくなったグレードまであるし。
安心して買えるクルマであれ
「中流」に進んだ中で、さらに一定割合の人は「ほぼ一般人」レベルの管理職、局長クラスくらいまでは出世するはず。とても優秀で40歳手前で到達すれば、そこから20年で5000万円くらいの住宅ローンも組めますが、それよりちょっとだけ高めに設定されているのが都心部のタワマン(6000万円〜)だったりします。これらはサラリーマンにとっては共稼ぎが前提の価格設定なんですね。まだまだ優良マンションは売り手市場なのか!?
メルセデスを引きずり下ろす
「ほぼ一般人」のレベルでは年収1500万円とはいえ、住宅ローンをまともに組んでしまうと、なかなか1000万円超のクルマには手が出せない。その結果3年落ちで500万円くらいのメルセデスマーケットが少々賑わっています(CLSとか)。まあ無理に「セレブごっこ」しないで新型クラウンで快適なカーライフはどーですか!?という提案はなかなかセンス抜群だと思う。
階級社会を肯定するブランド
エクゼクティブまで出世するか、起業してミラクルに成功するかのほぼ2択で「お金持ち」になり、3000万円以上の年収を得れば、本当に生活が一変するらしい。さらに1億円以上の流動性の高い資産(自宅以外の資産)を持つとかなり完璧なんだってさ。だから税金対策に8シリーズやLCに乗りましょう。取りあえずトヨタ(レクサス)以外の日本メーカーは「お金持ち」の選択肢になるのだろうか!? NSXやGTRのようなスーパースポーツを少量生産するのはちょっと違う。ホンダや日産は、社会の「階層ニーズ」にしっかり応えられるブランドになることは諦めているようだ。
『総中流』か?『階級』か?
レクサス、BMW、メルセデスが富裕層を意識した戦略で消費を煽るのに対して、日産、ホンダ、マツダ、スバルは徹底した「中流」マーケティングで、トヨタのシェアを狙います。そんな対立構図の中で、新型クラウンと新型3シリーズはどのように市場に受け止められるのか・・・。『階級』マーケティングを意図するレクサス、BMWにとってはブランドへの『ポータル』の意味合いが強いはずです。FR設計で高性能エンジンの設定もある。この2台がスカイライン、アコード、アテンザ、レヴォーグと対峙してどんな評価を得るのか!?ちょっと想像がつきませんが、勝負の決め手は・・・どうやって『洗練』を無意識に感じさせるクルマに仕上げるか!?じゃないかと。
Leaving New York. And a lasting impression. See you next year #NYIAS. pic.twitter.com/OBytVne6g9
— Lexus (@Lexus) 2018年4月8日