輸入車買うなら今がチャンスらしい・・・
60歳代後半に差し掛かり完全に引退世代となった母親の同年代の知り合いが、次々と輸入車を買っているらしい。その歳になれば人生最後に楽しめる1台として、メルセデスCクラスやアウディA4など若い時分に憧れていたクルマを選ぶようで、ブランドとしてはメルセデス、アウディそれからBMW、VWなどが多いようだ。
あくまでクルマの知識がほとんど無い母親から聞いた話であり、どんなグレードを幾らで買ったなんて話はわからないですけど、面白いのでよく聞いてます。数年前には仲のいいお友達のご主人が「ロータスを買った」とか言うので、還暦世代のクルマへの情熱にとても感服しましたけど、話をさらに聞くうちに「後ろに乗せてもらった」と言い出すので、えーーー?エヴォーラなの!?そりゃスゲーなと。しかしさらに不可解な話が・・・女性としては少々大型な体型の母なので、スゴく狭かったでしょ!?と聞くと、意外と快適だったと言う。そんなバカな。・・・結局のところは母がロータスとアウディを取り違えていたらしい。
40年真面目に勤め上げてきた会社人間が、まとまった退職金を貰ってやっと自由になった。会社員時代は立場上ミニバンかプリウスくらいしか選べなかった・・・それくらいに真面目な企業戦士だった人が、1度くらいメルセデスやアウディに乗ってみようってのは、暇になったから海外旅行にでも行ってみようの感覚に近いのかも。団塊世代引退というビッグな需要をドイツ車インポーターも着実に狙いうちすべく、大量にCクラス、A4、A3、3シリーズ、X1を準備して待ち受けているらしい。最近ではちょっとおしゃれなA5スポーツバックの新古車まで出回っていて、未使用のクワトロが450万円とか見かけると、反射的にお金を準備する算段モードに頭が切り替わります。そんなビッグチャンスですから、現役世代もどんどん輸入車を買ったらいいんじゃないでしょうか!? ということで、これはお買い得だと思われる輸入車5モデルを選んでみました。
5位 BMW318i・Mスポ (定価513万円 → 新古車価格340万円前後)
トヨタ・プリウスに乗っていたサラリーマンもびっくり!!値段もそうですけど、3シリーズっていつの間にこんなにリアシートがまともに座れるようになったんだ!?これならプリウスと同等かそれ以上の居住性じゃなかろーか。トヨタとBMWの一番大きな違いは・・・結局のところはハンドルの付け根の剛性感が違うくらいで、あとはグレードやタイヤ選択でイメージもだいぶ変わる。エンジンのスペックもまあグレード次第。318iはちょうどプリウスとどっこいくらいのスペック。ガチンコの価格競争に持ち込んだBMWジャパンに拍手。もっと大量導入して日本市場をジャックしてー。
スペックがもうすこし欲しい人向けの320i、320dは未使用車でだいたい380万円くらいなので、こちらもマツダ・アテンザ(25S、XD)やスカイライン(350GT、200t)などの販売に大きな打撃を与えるインパクトがあります。日本メーカーのDセグは、北米や中国で売るためにサイズがアップしていて、フォーマル用途くらいしか使い道がない。さすがに現行のアテンザやスカイラインで林道や酷道に分け入るエクストリームな探検ドライブという気分にはならない。4635mmという水準を保つ3シリーズなら、フォーマルから休日ドライブまで万能。300万円台なら確かに価値ある一台。日本車でこれを上回るコスパを発揮するのはシビックくらいでしょうか・・・。
4位 ジープ・コンパス・スポーツ (定価323万円)
ジープ コンパス【試乗レポート】新型ジープ コンパスが大変身を遂げてコンパクトSUV戦線に参入! https://t.co/wBHF0NJDP3 @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月11日
トヨタ・ハリアー、マツダCX5を脅かす価格に抑えてある。しかも大人4人で長距離を過ごせるキャパ。こりゃ売れるよ。クライスラーグループにやってきた天才的な経営者リー・アイアコッカの伝統を最もよく受け継ぐジープ。新たなグループの総帥はアイアコッカ2世とか言われるセルジオ・マルキオンネですが、その経営アイディアが生かされてます。BMWがMINIをトラディショナルでアトラクティブな「個性」あるブランドへと再構築するように、ファットクライスラーもジープにグループが持てる全てを投入しています。それほど規模の大きくないブランドですが、シャシーの種類は豊富。旧メルセデス製、アルファロメオ製(ジュリエッタベース)、三菱製(RVRベース)、フィアット製(500Xベース)と、オリジナルのラダーフレームがある。アメリカが誇るジープブランドを支えるのは日独伊のメーカーの技術という構図が面白い。
昨年に新型へと移行したコンパス。2WDが2L、4WDが2.4Lの自然吸気エンジンを使うレトロな感覚がいい。6000rpmオーバーでバリバリ使えるユニットは、今時のクソターボ&クソHVに汚染された日独ブランドにはない気持ち良いフィールがある。先代までは三菱の骨太設計が使われ車重1800kgでしたけど、フィアットの軽量シャシーに変わり車重も2WDは1400kg台まで軽くなっています。これに86×86mmの三菱設計のスクエア直4つまり最終形エボと同じボアストロークの設計です。新たに1.5ターボを載せて登場した三菱エクリプスクロスが2018年にヒットする気配がありますが、三菱がもっとスケールの大きな仕事をしていた時代のユニットを使ったコンパスが乗っておく価値がありそう。
3位 レンジローバー・ヴェラール (定価715万円〜)
レンジローバー ヴェラール | Features & Benefits https://t.co/5R0mkxjnFy @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月11日
ちょっとリッチなサラリーマンなら手が届く価格帯の高級SUVでは、これまではアウディとメルセデスが目立っていましたが、現状ではこのヴェラールが最強クラスの「マウンティング」ラグジュアリーじゃ無いかと思う。どこぞのコミュニティエリアで出くわした、知り合いのアルファード、エルグランド、レクサスRX、カイエンくらいが相手なら軽く蹴散らせる(存在感で圧倒できる)くらいの存在感あります。日本の一般家庭が乗るファミリータイプのクルマとしては非常に洗練されている。
このヴェラールはまるでセレブ志向な日本の都会の消費傾向を研究し尽くしたかのような完成度です。クワトロポルテの再来!? 高級ファミリーカーとして絶妙。さすがに幼稚園のお迎えにベントレーのSUVでは非常識過ぎるし、レヴァンテは世間じゃ全然認知されてない、そもそもマセラティらしい色気がない駄作? 唯一対等な立場になりそうなのがボルボXC90くらいか。洗練されたご家庭の洗練されたご子息をスマートに送迎するクルマ。そしてフォーマルでもアウトドアアクティブティでもフル回転できる。これ1台でレクサスLS、ランクル、アルファードというトヨタフラッグシップ3台分の働きができる!!決して過言ではない。それなのに700万円は素晴らしいじゃないですか!!
2位 ボルボS90(定価644万円〜)
2017 Volvo S90 Review–VOLVO CONTINUES TO IMPRESS https://t.co/joJnkQIosG @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月11日
「スーパーフォーマル」一種のコスプレごっこなんですけど、この手のクルマを所有すると、起業家か開業医にでもなった気分が味わえる。いかにも「経費」で乗るクルマ。これなら税務署も何も文句言わないはず。高級車ながら絶妙に質素な感じを醸し出すボルボの絶妙なブランディングが心地よいです。実際の価格も節税にちょうどいいくらい。レジェンドやフーガあたりと比べてみればわかるけど、オッサンのギトギトした感じがない。清潔感があっていい。
1位 シトロエンC3フィール(定価216万円)
シトロエン C3【オーナーズ◆アイ】詳細検証 / CITROEN C3 https://t.co/ETw9aBw9zO @YouTubeさんから
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月11日
輸入車Bセグは200万円が基準なのだろうけども、シトロエンの意匠が素晴らしすぎて、213万円という価格に大いに納得できる・・・いや予想以上に安すぎてちょっと不安になるくらいかも。価格の秘密は1.2L直3ターボのみ1グレードの割り切った設定にしていること!? しかも経年もので減価償却がとっくに済んだユニットを大事に使っているので、コスト削減効果はバッチリ。プジョー208と共通のユニットでマス的に強いってのもある。しかもその浮いたコストで、律儀に戦闘力を高めていてボルボやMINI、BMWと同じ性能のトルコンATを積んでます。
Bセグともなると最新鋭のトルコンATを搭載するのはコスト的にちょっときついです。系列メーカーを叩きまくりの日本メーカーでも、170万円のスイフトRSt、190万円のスイスポあるいは、206万円のSX4・Sクロス、176万円のクロスビー、あとは161万円のインド製のバレーノターボなどなどスズキにしては割高なグレードに採用されています。マツダは139万円の廉価なデミオ13Cにも搭載してますが、このメーカーはラインナップ上下全体で同じトルコンAT採用することで帳尻を合わせているようです。5〜2位のクルマのようにフォーマルで使いこなすにはちょっとばかりミニマムなんですが、プライベートなライフラインカーという用途ならば、無駄にハイブリッドやe-POWERで200万円もする日本車よりもよっぽどいいお買い物だと思うんですよね。