世の中不思議なことが結構ある
先日、某有名素人サイトの『試乗記』とやらをなにげなく読んでいた。クルマ好き同士だから相通じるところもあるだろうと思っていたが、これがどーしたことか・・・S水K夫さんの「インチキ」レビューをさらに超えるような不思議なことがたくさん書いてあった。例えば新型CX5に乗って新しいディーゼルを体験されたらしい。トルク&出力ともに完全にBMWのB47を超えたユニットのはずなのに、加速は完全にX1-20dの方が良いと感じるのはなぜか!?わからない!!とか書いてありました。ちょっと考えればわかると思うんだけどな。
福野礼一郎も「マツダのディーゼルは遅く感じる」と言ってたな
俗にいう「CX5とX1問題」「アテンザXDと320d問題」ってやつですね。排気量も大きいからマツダのディーゼルの方が一枚上手、0-100km/hのタイムも(軽量な)マツダの方がいいのはわかるんだけど、BMWの方が断然に早く感じるのはなぜ!?と言っているオッサンは日本中に結構いるらしい。私のブログにも何度かその趣旨のコメントがやってきたので、私なりの診断をお伝えしたことがある。「それはあなたが輸入車病だから」・・・。
トルクステアって知ってる!?
乗ってみた感じでもBMW車の方が加速が良いと思うのは自然なことだ。理由は色々あるけど、一番大きな理由はFFのマツダ車はトルクステアを軽減するために急激な加速を抑えこもうとする制御が働くから。こんなの素人でもわかることだけど、BMW好きだけにはわからないことらしい。MINIのクーパーSに乗ってベタ踏みしてみろ!!直ドリしそうになるからさ。
BMWが速く感じのは、スバルが速いのと同じ。
他にも理由が考えられる。客観的なデータによると、スタビリティ、静粛性のデータが圧倒的にマツダの方が高い。元々横置きエンジンのFFの方が有利だし、CX5やアテンザはマツダにとってはフラッグシップなわけで、日本車トップレベルの静粛性を追求しているから当然の結果ではあるのだけど、実際に某メディアが提示した情報によると、ガソリンのBMW(320i)よりディーゼルのマツダ(アテンザXD)の方がアイドリングでも60km/h走行時でも静粛性が2db程度良好というデータがある。フロントミッドシップに縦置きエンジンを置きさらにフロアの下にプロペラシャフトを通しているBMWが不利なのは当たり前だけど。
オッサンってのはなぜ・・・
有名ブログかなんだか知らないけどさ、客観的にまともな考察もできないってのは厄介ですね(まあ干渉するつもりはないですけど)。そのブログの読者(ブログ主?)が私のブログに殴り込みをかけてきたこともあったですけど、普段からこのブログ読んでれば、まあ無知な暴挙も理解できますけどね・・・下のリンクで見られます。つーことで面倒くせーBMWブログが推薦している、本気ですか!?って感じの「ざ・オッサンのBMW」ベスト5を紹介したいと思います。
某有名ブログへのURLがコメ欄に貼られた投稿へのリンク
第5位 X1・18d (470万円〜)
3月ごろには新古車が298万円くらいで手に入った大バーゲンモデル。まあ最近のBMWは全部大バーゲンですけども。その有名ブログでも三菱エクリプスクロスやマツダCX5など、日本車に多いFFのSUVのレビューのたびに引っ張り出されるモデル。エクリプスクロスよりもアイドリング時にブルブル震えていて安っぽい面もある。CX5のディーゼルに技術的には遅れをとっているけど早く感じる(上段を参照)・・・などなど。いろいろネガティブな面が指摘されるも、150万円以上も日本車より高いのだから負けるわけがない!!と強引な結論を導かれた時には目がテンになる。・・・そもそもこのクルマは厳密な意味ではBMW車ではないと思うけど。
第4位 320d (562万円〜)
オッサンBMW車といえばこの「320d」だろうね。このクルマは一体何がすごいのか!?ズバリ値引き。380万円前後で上級グレードが即納と聞かされて、562万円という定価は一体なんなの!?って思う。込み込み380万円の残価設定ローンで買っておいて、知らない人に「いくら?」って聞かれたら「諸経費込みで700万円くらいかな!?」と粋がるらしい。なんで380万円か!?カムリ、アコード、アテンザがだいたいその辺の価格で売ってるから。このクルマのいいところ!?あったら教えて欲しいくらいだね。試乗してアイドリングストップの音があまりにもひどいのでブログでボロクソに書いたらかなりの批判が来たので、オーナー様に「いいところを語ってくださいよー」と返事してみたところ、失礼ですが珍回答続出・・・。オッサンBMWらしいねー。
第3位 523i (635万円〜)
ブログで3シリーズはダサい!!って書いた。3シリーズにオッサンが乗ってたらキモいはほぼ共通見解。ちょっと常識が通用するオッサンは脂汗をかいて5シリーズを買うらしい。けどこちらもいきなり100万円引きクーポンとか付いてくるので、残価設定すれば、役職のコームインやリストラ前のギンコー戦士にも手が出るくらいで流通しているらしい。実家の隣にビルトインガレージを備えた3F住宅建てた人が523iに乗ってる。東京の西の果ての住宅地で、狭い道路で切り替えしをしてクルマ入れるのに5分くらいかかってる。F10はクルマが重すぎるんだよ。ターボ過給が効かない領域で段差のあるガレージに後ろから押し込む作業は大変そうだ。さっさとG30の523dか530eに買い換えたらいいのに。なぜオッサンはBMWのゴミグレードが好きなのか!?
第2位 523d (736万円〜)
定価見ただけでそんな価値ねーだろ!!って思うけど、まあその通りで実際に500万円以下で買えます(500万円払うならスカイライン350GTでよくない!?)。オーナー様は値引きに納得していて満足なんだろうけども、全く理解できないのが、このクルマを基準にグローバルで定評のあるセダンを語るデリカシーのなさ。5シリーズのボデーに1シリーズで使うディーゼルをそのまま仕込んだ「とりあえず動く」クルマが、日産、ホンダ、トヨタのライバルになるわけがないのに・・・。
第1位 420i (593万円〜)
あまり酷いことばかり書いていると恨まれるので、最後にお気に入りの一台を入れておこう。煮ても焼いても食えないと思われたBMWの『L7』シャシーですけども、BMWの本気のチューニングを加えれば、かなりマシなクルマになる。もうそれだけで感動ものだ。引き締まったアシで、変にフワフワしなくなったし、ハンドリングもブレーキもかなり良くなった。さすが『L7』シャシーを使ったM4で1200万円をボッタくる企画は全く鳴かず飛ばずだったけど、これこそが市場がBMWに突きつけた答えであり、次の3シリーズ/4シリーズはその反省を踏まえて新型シャシーで登場するらしい。もう二度と『L7』みたいなクソシャシーはゴメンです。