日本で売れるクルマを作れ!!というバカ
トランプが「アメリカ車を買え!!」と言う。日本のオッサン達は「日本で売れるように作れ!!」と反論する。・・・もう絶望的な気分になるんですよ。なんで日本のオッサンの意見は同じになってしまいがちなんだろう!?失礼だけども、この人たちは学校で何を学んで来たのだろう!?これまでの人生の中で日米関係に関する本とか読まないのだろうか!?日本は1ドル=360円の時代からアメリカでクルマを売っている。この為替レートだったら日本メーカーの利益はどれだけ押し上げられるのだろうか!?想像もつかない。
ジャパン・アズ・ナンバー1とは・・・
アメリカ企業も日本企業も利益を追い求めてクルマを作っている。1ドル=360円という状況で、日米の自動車産業は対照的な動きをする。40年経ってかなりの円高トレンドになっても、この初期段階のビジネスモデルは変わらない。「JAPAN as NO1」のイメージに引きずられるかもしれないけども、日本メーカーは「特化」されたビジネスモデルにおいて優秀だったに過ぎない。日本の技術力が他を圧倒しているのだったら、どんなタイプのクルマにおいても世界を圧倒するだろうけども、実際はそんなことはない。
ビジネスのマインド
アメリカの旧来のメーカーには、日本でクルマを売るマインドが全くなかった。しかし新興メーカーは違うかもしれない。テスラは日本でも時限爆弾を爆発されるだろうか!?充電設備の見通しが不透明な日本では北米のようなモデル3の爆発的な人気ってのは難しいかもしれないけど。日本の自動車行政はアメリカ車の普及を抑え込む動きを取り続けてきた。アメリカメーカーが日本に投資して日本市場で勝負をしたい!!という見通しを全く与えてこなかった。日本のサプライヤーは今もメーカーに厳しく支配されている。アメリカメーカーが日本生産を始めたとしても協力してくれるかどうかは不明だ。
なぜ日本には外国ブランドの工場がないのか!?
トランプの発言は、おそらく現状の日本車とアメリカ車の違いもわからずに発した暴言ではないと思う。日本にはM&Aによる外国資本下あるいはOEM生産(三菱製シトロエンやマツダ製フィアット/アバルト)はあるけども、外国メーカーの直接投資による工場は操業していない。ドイツにはフォードの工場があるし、韓国にもルノー車を作る工場がある。地理的な理由もあるだろうけども、日本はもっとサプライヤーの民主化を進めた方がいいのかもしれない。日本に多くの外国資本工場を誘致し、サプライヤーが自由に供給競争を繰り広げることが日本の自動車産業の改革につながると思うのだが・・・ベストカーとかいう雑誌はくだらない反論ばかりだ。もはや日本のクルマなんてほぼアメリカ文化の影響下にあると思うが・・・。
カーメディアとしての資質に疑問 https://t.co/xilEpf5TEF
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年11月9日
第5位・レガシィアウトバック
すっかり「アメリカ・ファースト」なブランドになり、日本市場でちょっとした不祥事を起こそうとも、もはやまともに弁明もしなくなったスバル。ご覧のようにクルマはすっかりアメリカナイズされている。日本人のテキトーな想像で恐縮だけども、西海岸から東海岸まで一気に駆け抜けるコンチネンタル・ツアラー的なニーズに合ったクルマなんだと思う。コロラドに住んでいたら、休暇には東海岸を目指したりするんじゃないの!?ロードムービーの主人公気取りでいろんなところへ走っていきたい。日本で同じことをすると高速道路代とガソリン代がそれぞれに宿泊費を大きく上回る結果に・・・。
アウトバックもフォレスターもあまり違いがよくわからない。スバルにとって「フォレスター」はSUVであり、「アウトバック」はSUVとセダンの中間のクロスオーバー。あとはまあだいたい同じ。ユーザーもほぼ被っている。デザインも似通っていて、どちらもファミリーカーとしてのシェア拡大を狙っている。どちらも300〜400万円はするのだから、もっと某日本メーカーのようにギラギラした部分を出していても良さそうだけども、どうやらスバルは自動車業界の「ノームコア」を狙っているらしい。ノームコアとはアパレル業界に置ける世界的なトレンド。コンバースやユニクロが牽引するファストファッションでセンス良く=「最高に普通の存在」を目指すムーブメントだ。実にアメリカらしいトレンドを吸収したブランドだ。
第4位 ボルボXC90
日本のカーメディアはポンコツばかりなのでスルーしてるけど、アメリカじゃ「これインフィニティじゃん・・・」とか言われちゃうレベル。まあ日産のカスなデザインなんてどんどんパクればいい。日本じゃ発信力が異様に弱い日産ですから、マツダ(アテンザ)もレクサス(C-HR)もパクリ放題!!とりあえず、マツダやトヨタはデザインがいいよねとか言ってる自称クルマ好きの類は、何もわかってないってことです。
とりあえず世界戦略車を作りたかったら日産をパクれ!!アメリカでも欧州でもだいたい先陣を切るのは日産なのだから、とりあえずソックリに作っておけば売れる。とにかく日産は商売が下手だからオリジナルより売れる。インフィニティQX80よりも先に日本にやってきてしまったボルボXC90は、5300mmもあるオリジナルよりも、日本市場でも売れるサイズに小さくしている。フラッグシップだけどボルボの販売エリア全域で売れるサイズに抑えてある。しかし誰がどう見ても『アメリカ車』だよなー。
第3位 アウディA7
このクルマみんな好きですよね。これぞ『アメ車もどき』の代表車といっていい。日本メーカーが「これを作ってみる!?どーする!?」って逡巡している最中だけども、中国にバックボーンを持ちロングホイールベースの4ドアサルーンにも実績十分なアウディが、2010年に早々と発売した4ドアクーペ。中身はポルシェ・パナメーラと同じ。ポルシェに負けないスポーティイメージをつけるために、RS7はドイツ市販車で最速をマーク。テスラ・モデルSもこのクルマのイメージをうまく取り入れている。
当時は全ての日本メーカーがリーマンショックのリカバリーに奔走中で、4ドアクーペ市場にどこも追従してこない。メルセデスCLSを真似したとか言われてたけども、初代CLSのデザインは結構あっさりと風化した。完成度に関してはパナメーラ&A7のデザインが完全に上だったと思う。カムリとかクラウンとか影響は受けていて、新型クラウンのリアの絶妙な色気、パナメーラ&A7の系譜。新型CLSもデザインを全面的に作り直して来たけども、なんだろうA7よりまた風化が早いんじゃないかという気がする。
第2位 レクサスRX
レクサスのフロントデザインは、おそらくアメリカ人が関与してはいるんだろうけども、日本メーカーによる「アメリカデザイン」の曲解な要素が入っている気がしてならない。「あれアメリカってどんなだ!?キャデラックってどんなだっけ!?こんな感じじゃね!?」みたいなテンションで作っているのでは!? トヨタがその気になればいくらでも工作精度は上げられるけど、「アメリカ車に過度な繊細さはいらない!!」「むしろ骨太さ、男らしさを表現するべきだ」・・・芸術でも遊びでもなくビジネスなのだから、(日本人マインドにおいて)常識的な判断でデザインが作られている部分も否定できないと思う。
これ本当にアメリカでは「どストライク」なのか!?かつてマツダのデザイン本部長を勤めたローレンス=ヴァンデンアッカーみたいだ。彼が責任者だった頃のマツダ車といえば2代目アクセラ、RX-8、ビアンテ、プレマシーなど日本的な幽玄なモチーフを使うのが好きだったようだけども、彼の下にいたデザイナーは「日本のイメージを歪曲している」と感じていたらしい。ただしマツダファンとして言わせてもらうと、ローレンス時代のマツダデザインは好きだ。
レクサスRXもローレンス時代のマツダ車も「アメリカとはこんな感じ」「日本とはこんな感じ」・・・と外部文化出身のチーフデザイナーの文化的バイアスを通した「観念論」というか「体系化されたデザイン理解」の上に成立している。そんなローレンスのデザインから全てを刷新するために、後任の前田育男は頑なに「唯物論者」として振舞っている(ように見える)。ホームレスながらアメリカ文学を塗り替えたヘンリー=ミラーのような研ぎ澄まされた感覚の世界でMAEDAデザインは炸裂している(ということにしておこう)。
「観念論的レクサス」VS「唯物論的マツダ」という構図は・・・形がアメリカか?思想がアメリカか?の違いくらいでしかないのかもしれない。アメリカという「構図」にスッポリと収まって「メイドインジャパン」の2強が競っている。よっぽどローレンスのMAZDAが日本車っぽくてよかったんじゃないか!?という気もしないでもない。
第1位 BMW・X4
さすがはビーエムダブリューですねー。アメリカナイズされたスタイルを見事に自ブランドのコンテンツにしている。キドニーグリルがアメ車的なアイコンに見えてくるから不思議。21世紀のBMWはアメリカ人が創造した!!という否定できない事実がありますけども、当時のいざこざは別にしても、あの2000年代を経てこの「X4」が、魅力的にアメリカのクルマ文化を日本にも伝える伝道車になりつつあることをは素晴らしい化学反応だと思う。
あまりいい言い方じゃないけども、未使用中古車が定価の半額くらいの価格で流通しているBMWの底辺モデルは、もう日本にあってもなくてもいいって思うんですよ。「ビーエム乗ってます」って言いたいだけのダサいオーナーを増やすだけで、どんどんブランドの価値も下がってしまっている。このX4のように日本メーカーでは真似できない領域のワイルドなモデルは、価格が高価ではあるけども、クルマの魅力あるいはBMWの魅力を新たに発信するには非常に良いと思うんです。初代X2は完全な失敗デザインでしかなかったけども、2代目になり所有してもいいかな!?くらいのまともなデザインになりました。
あとは日本市場がこのクルマの魅力に気づくだけなんだけどな。さすがに1940mmの車幅はデカイけども、アルファードと同じくらいだから、走る分には無理はないけども、スライドドアではないので乗り降りが厳しい部分もあるだろうけどさ。ここ数年のBMWの中では最も印象的な1台だと言ってもいいかも。21世紀のBMWを代表する名車になると思う。
「クライスラーの日本撤退!?クルマを自力で作って出直せ!!」
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— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年11月9日
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