ビーエムが久々に遊び心を出したー!!
昨年夏に欧州市場でひっそり発売された・・・やや理解不能なBMWの珍設計車。まだアメリカ市場にも導入されていない「X2・M35i」が日本でも発売された。価格は684万円だそーです。Mチューンモデルで直6ユニットが載ってこの価格はなかなか話題性がありそうだ。あれ!?・・・ですよね。X2に直6が載ります!!え!?・・・そーです「横」です。ビーエムさんはいよいよ「なんでも有り」な状況になってきて楽しいなー。次は何が出てくるんだろう!? メルセデスやビーエムの提供でトヨタまでが直6搭載モデルを発売しますけども、「縦」では個性を出しにくいから「横」にしてみましたー!!このクルマはエンスー的には結構アリなんじゃないですかね。
世界で一つだけの・・・
アウディRS3やTT-RSが直5を横にしてますけど、それよりも単純に1気筒(500cc)分だけ大きくして、日本価格ではだいぶお買い得だ(そもそもRS3やTT-RSがイマイチ認知されてないけど)。数年前までボルボがマツダ製シャシーに直6を横に載せるモデル(S60/V60のT6ポールスター)を販売してましたが、今度はBMWがホンダ製シャシーに直6を載せてきました。アメリカ市場からもV6を載せているアコードは、アキュラ版のTLXを除いてV6搭載は終了していて、そんなタイミングでBMWが横置き6気筒を作るってのが・・・ちょっと因縁じみている。
クルマ好きなら知っておけ!!
日本のオッサン達は、ちょっとオシャレな日本車が出てくると、「BMWにちょっと似てるなー」と無邪気に反応しちゃいますが、BMWのセダン系は歴代のホンダレジェンドのデザインをベースに作られているし、SUV系も同じくホンダCR-Vのデザインを参考に構築されている。1995年発売の初代CR-Vと、1999年の初代X5、2004年の初代X3はよーく似ていてコピー能力は高い。何もわかってない日本のオッサン達にBMWをかっこいいと思わせる見事な戦略だ。2000年にホンダシャシーを手にいれたBMWですが、ホンダデザインに、ホンダシャシー・・・残念ながらVテックの前に敗れ去ったBMWエンジンでは似ても似つかないフィールのままだけど、せめて直6化して「スペリャリティ」感を出す。これ・・・商品力はなかなかじゃないですか!?
BMWのマスターピース「日本車復刻!!」
日本メーカーが大好きなBMWがこれまでに作ってきた「コピー車」といえば、マツダロードスターにインスパイアされた「Z3/Z4」に始まり、現行の「M3/M4」に搭載された直6ツインターボでは、その過給システムの設計から、スカイラインGT-Rへの尽きることのない愛情を感じさせてくれた。そして今度はホンダ・アコードユーロRみたいなまだ見ぬホンダシャシーのスポーツモデルを、堂々と現代に復活させようという試みのようだ。名付けるなら「オデッセイtypeR」だろう(もちろんヒンジドア時代のオデッセイ)。新型Z4も念願のトヨタとのコラボでいよいよ目標であったマツダロードスターに迫る短いホイールベースを獲得した。たまたまの結果論なのかもしれないけど、誰が見ても世界で一番「日本メーカー車」が好きで好きでたまらないブランド・BMWですねー。
スポーツモデル大好きな中国市場で大ブレーク!!
長らく3シリーズがビーエムの最量販モデルだったですけど、ここ数年はホンダシャシーの1シリーズ(今のところ中国市場専売)の人気が凄いことになってます。グループ全体の中国市場の販売は2018年で約64万台。とうとうビーエムの半分が中国で売られる時代になりました。中国市場ってのは日本よりもスポーティで走りが優れたモデルがストレートに売れる。2018年にトヨタの中国市場の割合はグローバルで15%に過ぎないけど、BMWは50%、ホンダは33%と高め。VWも420万台(およそ40%)を販売しているけど、当局から度々是正勧告が出て、自社製のDCTをやめてトヨタ系列アイシンAWのトルコンATが使われていたりする。エンジンも1.2Lや1.4Lはあまりに環境負荷が高いのでとっくに廃止している(日本向けには西アジア向けと同じ粗悪エンジンが今も搭載されてる・・・)。
BMWは静かに変わっている!!
「ビーエムはFRという看板をあっさり下ろすのか!?」とかクッソつまらないこと言っててもしょーがない。柔軟にアイディアを出している今のビーエムは素直に面白いと思う。中国市場ではFRの5シリーズロングとFFの1シリーズそしてSUVモデルばかりが売れている。開発/生産拠点を中国に移し5シリーズを中心にFRシャシーは垂直統合がされ、いよいよ新型3シリーズからは某日本メーカーのディーゼルに負けないくらいに、高回転まで回るツインターボ化された2L直4ディーゼルが搭載されるらしい。「エンジン屋BMW」の復活か!? 設計を共通化し他の部分にコストを回すMQBやTNGAと同じ手法だ。従来の全く効果が見込めない「ツインスクロール」ターボはさすがにマイナスイメージになっていると判断したらしい。
BMWが虚構を脱ぎ捨てる時
トヨタ、日産、VW/アウディと比べても開発費があまり計上できないビーエムなので仕方のないことだけども、例えば本来のアピールポイントであるスポーツ性能もやや打ち出し辛い状況だ。ニュル北コースのタイムも、AWD化されているM5が、FFのホンダシビックtypeR、メガーヌRS、ゴルフGTI改良型とどっこいくらいのタイムしか出せていない。かつてのドイツ車が誇っていた「絶対性能」の伝統はもうボロボロだ。本当にクルマ作りに長けているのであれば、300ps級のユニットで小賢しいFF連中にレベルの違いを見せつけるべきだろうけど、シビックtypeRと同等まで軽量化され500psまでスープアップされた直6ユニットを載せてやっと「立場」を維持してはいるが、それでもGT-Rや911ターボには現状では追いつけていない。2000万円もする「M4GTS」ならGT-R・NISMOや911ターボと互角の性能が欲しいかも。(もちろんAMGやアストンマーティンなど2000万円クラスのノロマは他にもいるけどさ・・・)
不可能が可能になりつつある!?
トヨタが魂を込めて生み出した超絶スポーツシャシーを使う新型Z4に、M240i用のユニット(340ps)を載せて走らせたら、M2(370PS)のタイムを軽く超えてしまったらしい。「トヨタさーん!!コレすごいっすよー!!コレならもしかしたらジーティーアールにも勝てる!?」・・・ビーエムの首脳陣がそう思ったかどーかわからないけどさ、トヨタと組むと決めた(2012年頃らしい)段階である程度の行き詰まりを感じていたのだろうし、ビーエムが無くなったら世界中のクルマ好きが悲しむという「明快な論理」で変革へと動いているようだ。「新型Z4」はロードスターの、「M4」はスカイラインGTR(BNR34)の、そしてこの「X2・M35i」は・・・世界を驚愕させた伝説のピープルムーバーだったオデッセイの復活!?
次はどんな企画なの!?もう期待しかないです!!
新型車のレビューがウェブ媒体で行われるたびに、現れて「パワーアップしたロードスターに乗りたい!!」とか、「直6のスカGが欲しい!!」とか、「オリジナルなオデッセイを復刻させろ!!」とか、ステレオタイプにほざいている木偶の坊さんは、黙ってビーエムに行けばいいんじゃねーの!?(E46M3が欲しければM240iがあるし)。 NAロードスターの中古車を買ってMAZDAでレストアのフルコースをするくらいの価格で、新型Z4は買えるよ。M4だって状態が素晴らしい34のスカGを買うよりもはるかに安く手に入るし、オデッセイを思わせる低い車高のクロスオーバーで、FFベースのAWDに300ps級の直6ユニットが載ってレジェンドよりもずっと安い価格は素晴らしいと思う。
「輸入車ブランドは辛いね・・・」
↓「CR-V」ではなく旧型「オデッセイ」なスタイリングだなー
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