3シリーズの対象年齢
MAZDAの経営幹部が「新型アクセラはアメリカでは16歳が乗るクルマだ!!」みたいなことを言っていた。なんだか新しい時代の扉が開いた気がする。とても強気だ。アクセラはアメリカで18000ドルくらいだが、3シリーズはその倍の35000ドルもするのだから16歳というわけにはいかないだろう。少なくとも社会人で3年が経過し一気にステップアップを果たした25歳〜くらいが対象年齢だろうか。
満足度を上げろ!!
アクセラが日本では18歳が乗るクルマだとすると、同じクルマを33歳が乗ってもほとんど満足できないだろう。同じような理屈で3シリーズは25歳のクルマだとするならば、これに40歳が乗っても満足度は乏しいだろう。何が言いたいか!?もうピンときている人も多いだろうけど、これが「クルマ離れの本質」ではないか!?ってことだ。現行スカイラインの発売時に日産はメインターゲットの人物像として「大都市のタワマンに済む年収1000万円以上の外資系エクゼクティブ」と定義した。同じようにホンダもシビックの想定購入者を「年収1000万円の40歳」とした。
日産・ホンダの設定は茶番
スカイラインにせよ、シビックにせよ、同じクルマがアメリカではそれぞれ25歳〜、16歳〜をターゲットに売られている。MAZDA3(アクセラ)、シビック、セントラ(シルフィ)、カローラはいずれも16歳が選ぶクルマであり、MAZDA6(アテンザ)、アコード、アルティマ、カムリがその上の階層に位置している。学生起業家で知られるフェイスブックのマーク=ザッカーバーグの愛車はアコードだったらしい。MAZDA6やアコードの上級グレードとBMW320iの価格帯が重なってくる。これらのターゲットが25歳〜なんだろうけど、その辺の事情がわかっている賢い日本のユーザーには日産やホンダの設定なんて「茶番」にしか思えない。日本のユーザーを馬鹿にするな!!
もう少しの努力で状況は変わる!?
アメリカと日本では大前提としてクルマの価格が違う。日本で632万円する330iが、アメリカでは40000ドル(440万円)だ。日本でもアメリカでも3年目バリバリの社会人の年収を700万円とすると、クルマ取得のローンが年収の3分の1以内が目安なのだから235万円くらいが限度となるけど、諸経費を除いて購入に必要な頭金が日本ではおよそ400万円、アメリカでは200万円。なかなか決定的な差がついているが、これを縮めていく努力こそが、日本社会をよりよくしていく鍵なんじゃないだろうか(とりあえず親にクルマを買ってもらってるヤツは無視)。
若者にモチベーションを!!
日本の若者は20歳代で700万円くらいまでは、努力こそ要求されるけども、想像よりもかなり多くの割合の人が到達可能だ。東証一部上場企業に入れば半自動で達成可能な数字であるし、全国津々浦々にあるファミレスチェーンや学習塾の教室長でも勤めれば十分に達成可能だ。就職氷河期でも営業職ならこれ以上の報酬を得ることができた。サイバーエージェントの社長などもスタートアップは優秀な営業マンだったらしいし。あんまり詳しくはないけど個人請負のアプリ開発エンジニアも700万円くらいは余裕で稼げるらしい。とりあえず世の中で「こいつは使える」と思わせれば、日本社会でも自然と達成する年収ってことだと思う。その反面700万円払うのが惜しいからとリストラされる中高年もいらっしゃるが・・・。
日本を良くする企業
もう「平成」のデフレマインドは全て捨て去るべき時がきた。世の中から従業員に犠牲を強いていることがわかる事業を追放すべく、不買運動を起こすべきなのだろう。アマゾン、コストコ、イケアなど外資系小売の日本での事業拡大により人件費は上昇傾向にある。もちろん外資系の全てが優れているのではなくて、外資系の中で「日本の雇用」すら変えてしまおうという意欲を持った事業者だけが拡大路線に乗っている。だいぶ短絡的かもしれないが、今後の日本で中長期的に成長を遂げるためには、日系であれ、外資系であれ、地域経済に好影響を与える企業が自動的に選ばれていくのだろう。国内生産維持の覚悟を語るTOYOTAやMAZDAが好調になるのは当然ではある。
頑張っている若者を絶望に追い込む社会でいいのか!?
さて今やすっかりトヨタの盟友とされているBMWだけども、日産やホンダが国内市場で完全に「やらかして」しまっている、クルマ文化を育む魅力あるラインナップ構築という意味で、日本市場に大きな貢献が期待される。とても優秀で25歳で700万円あまりを稼ぐ若者に、日本政府は「累進課税」「住民税増税」「保険料負担増」のトリプルパンチをお見舞いしてくれる。本来は所得の多さを誇らしく思ってもいいが、まだ社会人3年目の若者の前に舞い降りた納付書の金額は・・・・そんな人生を見事に絶望に変えてくれる。30歳前に700〜1000万円くらいの収入を得ている若者の多くは「公務員を全員殺したい」と思うはずだ・・・。
クルマの「効用」
そんな悲惨な若者を救ってくれるのが、クルマだったりする。馬鹿高い所得税や住民税は納得できないけど、自動車税、重量税、ガソリン税にはあんまり腹が立たない。感動できるくらいにいいクルマを所有できれば、世の中に対する不満なんて案外どーでもよくなる。多くの実業家がクルマや時計にこだわるのは納得できる。25歳700万円の若者にとって、新型BMW3シリーズは日々の不満を吹き飛ばすだけの魅力を持っているかどうかはわからないが、日本市場で市販されているモデルの中ではその資格が最もあるのではないか・・・!?後はBMWがアメリカに近い価格で日本でも展開してくれるといいのだけども。
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