トヨタのやり方
新型ハリアーのCMにちょっと驚いた。広告代理店の仕業なんだろうけど、MAZDAのCMに寄せて作ってブランディングの効果を高めるなんとも狡猾なアプローチだ。プライドはないのか!?実車のデザインも既存の他社プレミアムSUVの様々なエッセンスを集めたようなトヨタらしい手法でまとめられている。フロントマスクの作り方は制約があって「トヨタ」らしさを残しているけど、側面や背面はかなり自由にデコボコさせている。どっかのメーカーの偉いデザイナーが著書で書いていたが、光の反射を考えて表面をグラデーションさせる手法を間違って使っている例がこれなのかもしれない。
大企業は嫌い
どこのメーカーもMAZDAくらい理論づくめでデザインをアピールしても決してやり過ぎではないし、付加価値込みの乗用車を売るならばこれくらいは当然にやるべきだ(あくまでMAZDA好きの見解です)。日本型の大企業はハッキリ言って社会の「嫌われ者」だ。終身雇用を定年まで勤め上げる人は全国民の2〜3割程度(昭和前期生まれでもちょっと高いがほぼ同じ水準らしい)で、大企業の終身雇用者はやはり社会の特権階級なわけで、大企業の製品を選ぶことは自ら特権階級の栄養分になっているみたいなものだ。せめて社会を良くする製品や仕組みを生み出す努力をしていればいいけど、税金や国民所得を喰い物にしているだけの「既得権益」大企業も多く、日本経済の停滞の原因だと批判されている、時代に対応できなければ淘汰され市場を他の企業に譲るべきだと思う。自動車メーカーも一歩間違えれば・・・。
クリエイティブなメーカーを選びたい
大企業が嫌い過ぎる就職氷河期世代がいよいよ消費の中心を担うようになってくる。あっと驚く地殻変動が日本の乗用車市場でも起こるかもしれない。世の中の新陳代謝を進めるためにも、トヨタや日産よりもテスラに頑張って欲しい気がしないでもない。若い創業者が様々な批判に耐えながらも、全世界に素晴らしいEVを配給するグローバルメーカーへと成長した。日本のEVベンチャーは・・・のさばる自動車大手の前に次々と廃業してしまった。様々な異論はあるだろうけど、トヨタや日産のクルマを買い続けても社会は決して良くならないだろう。デザインにも決して手を抜かない・・・そんな社風が漂っている新型モデルを選びたい。それが世の中を良くする方法だと私は思う。
MAZDAも批判されるべき
「どうせMAZDAへのヨイショだろ」と思われても仕方ないが、MAZDAも創業100年の日本型大企業だ(売上高は約3兆円)。もっと厳しい目でジャッジすべきだと思う。自社のデザインにあぐらをかいている場合ではない。世界の自動車メーカーは「生き残り」と「ビジネスチャンス」が同居する混沌としたグローバル市場で、より多くのユーザーを幸せにできるデザインを日々開発している。高齢の役員や一般ユーザーの目線など完全無視してデザイナーが暴走するMAZDAの手法は他のメーカーにも伝播しているようで、実に革新的なモデルが次々と登場している。デザインでMAZDA一択の時代はもはや終わった!?MAZDAを超えた良好なデザインの新型モデルを5つ選んでみた。