なぜテスラは強いのか!?
トヨタの社長が吠えている。「(テスラごときに)本当に価値があるクルマ作りは簡単にはできない」などとおっしゃっているが、テスラの関係者やユーザーや投資家からしてみたら、トヨタが北米で販売するモデルはIIHSのテストにおいて次々と疑問がつけられている(「SAFETY PICK」までは獲っているけど)のだから、テスラが今後もトヨタより安全なクルマを作り続け、生産量を加速度的に上げて行けば、シェアを奪い取るなんて簡単・・・・だと思っていることだろう。トヨタはIIHSでは割とマシな方で、他の既存メーカーの多くはさらに厳しい状況だ。GM、日産、VW、アウディ、BMW、ヒュンダイ、キアなどの量販乗用車ブランドは衝突安全性でテスラ(モデル3のみ)と比べてかなり遅れをとっていることがIIHSの結果によってユーザーや保険会社、投資家に示されている。
MAZDAが目指す「ブルーオーシャン」
MAZDA以外のメーカーでは、スバル、ホンダ、フォード、ボルボなどが半数くらいのモデルで「SAFETY PICK プラス」を獲得している。また大型ラグジュアリーカー部門のアウディ( A6、A7)とジェネシス(G70、G80、G90)は、「安全性」に対してかなり配慮されていることが伺える。どの自動車グループも「安全性」を高める技術はそれなりに持っているが、「戦略的なモデル」に限ってそれを集中的に投入する傾向が見られる。北米市場ではスモールカーとなってしまうCセグは思ったほどスコアは良くない。JNCAPでほぼ満点の評価を得ているインプレッサも、なぜか「プラス」を獲っていない。そしてホンダの象徴であるシビックも現状では「プラス」ではない。テスラへの急速な関心の高まりは決して単なる「EV化」だけが理由ではなさそうだ。そしてMAZDAが来年からFRプラットフォームで狙うのは、今まで投入してこなかった「ラージカー」や「ラグジュアリーカー」部門へ、次々と最上級評価の新型モデルを送り込むことだろう・・・。