スポーツカーを作っている場合ではない
フェアレディZやBRZの次期モデルが発表されて、日本メーカーはまだまだスポーツカーにも開発リソースを割いている。しかし韓国メーカーや欧州の乗用車ブランドの専用ボデーを使うスポーツカーの新型モデルをほとんど見ていない。乗用車ボデーを流用した高性能モデルこそ用意されているけども、専用ボデー、専用シャシーが用意されているスポーツカーをわざわざ作る動きはほとんど無いと言っていいくらいだ(トヨタがお金を出したのでBMWがZ4を外注で生産してますが)。スポーツカーどころか、エンジンそのものの開発すら凍結しているメーカーも多い。そんな「欧州の緊張感」を肌で感じているであろうMAZDAやスズキも比較的に欧州メーカーに近い慎重な動きをしているようだ。
トヨタもテスラも「偽善」だと告発された・・・
欧州市場ではスポーツカー・ブランドとして認知されているMAZDA。ブランドイメージを牽引する新しい目立つスポーツカーを作りたいのはやまやまだろうけど、総合自動車メーカーにとって安易な高性能スポーツカーの発売は非常にリスキーな情勢となっている。欧州メーカーがスポーツカーを開発しないことからも推測できるけど、今の欧州市場の大衆的なユーザーは本心はどうあれ、社会の一員としてスポーツカーをあまり求めていないだろうし、大衆スポーツカーとはアメリカや日本などの「大量消費社会」に属する「前近代的」なものと看做している節もある。BRZもフェアレディZも欧州市場では売りにくいだろう。スポーツカーを開発していながら、下手に環境への取り組みを大々的にアピールでもすれば、即座に環境NGO団体によって「グリーン・ウォッシング」だと批判されかねない。