日本メーカーのSUV
トヨタ派の人々にしてみたら「SUVの生みの親はトヨタ」だろう。1997年にハリアーが誕生し、そのアイディアをBMWやポルシェが北米市場で成功につなげた。そして日産派の人々は「SUVブームを作ったのは日産」と主張する。ジュークやキャッシュカイが他社に与えた影響はものすごく大きいのでこれもほぼ間違いない。そして2017年に2代目CX-5が発売され、その時に使われたコピーが「SUVはMAZDAが変える!!」だった気がする。初代CX-5は得意のディーゼルエンジンがミドルSUVに上手くハマった印象だったが、ディーゼルを導入していない北米市場でも順調なセールスを記録した。SUVながらIIHSの「TOP SAFETY PICKプラス」に輝いた安全性の高さは、確かに「SUVの常識を変えた」と言えるかもしれない。
なぜ4車種もある!?
レクサスRX、レクサスNX、ハリアー、RAV4が揃うトヨタ勢に対して、アウトランダー、エクストレイル、フォレスター、CR-Vなど他の日本メーカーのミドルSUVは、あまり意欲的なグレード設定だったり、フルモデルチェンジ、マイナーチェンジが実施されている様子はない。中には高性能なモデルもあるけど、価格もかなり高めなので、金額を気にしないでクルマを選ぶ「お金持ち」しか相手にしていないようだ。国内ミドルSUV市場の支配を目指すトヨタ勢に対して、「SUVの変革」を訴えるCX-5はミドルSUVのマスターピースとして一定の支持を受けていて、トヨタ以外の他の日本メーカーのミドルSUVのように突然に日本市場から消えるなんてこともなさそうだ。