ハリアーは金字塔
日本ではやや大きいという意見もあるレクサスRXだけど、1997年にトヨタが産み出した初代ハリアーの系譜を引き継いでいるモデルで、四半世紀近くに及ぶ年月をトヨタ及びレクサスの看板モデルとして高い人気を誇る。2000年前後に登場したトヨタの新型モデルは1世代のみで消えていくことも多かったけど、ハリアーのコンセプトは守られてきた。ハイエンドなエンジンを搭載したラグジュアリーSUVという意味では、現行の日本向けハリアーに至っては、もはや「スポーティ」ではないかもしれないけど、トヨタらしくユーザーをうまく取り込んでいる。
トヨタに喧嘩を売ったCX-5
1989年の誕生時からレクサスが世界を驚かせた「静粛性」というキーワードは、レクサスRXにおいても「ミドルSUV最良」を視野に入れた設計が行われていたはずだが、その「プライド」をズタズタにしたのが新参ミドルSUVのCX-5だった。特に2017年からの第二世代は、気密性の高い車内でオプションのBOSEでも、標準のパイオニアでも外部の騒音から見事に遮断された空間で心地よく音楽が楽しめる。デザインなど一義的な価値観で判断できない部分を除けば、おそらく現行CX-5の唯一にして最大の魅力は「静粛性」だと断言する。