中堅メーカーの戦略
MAZDAのデザインがやたらと評価されるのは「アート思考」でクルマを創造しているからだそうだ。「デザイン」では無く「アート」、「デザイン」とはユーザーが心地よく使えるよう考えて用途にフィットした仕様にまとまる作業であり、「アート」とはユーザーの想像を超えたクルマを生み出すことで、時代を動かしていく躍動力を得ることを狙いとしているらしい。確かにMAZDAは生産台数ベースでは世界のトップ10にも入れない規模の中堅メーカーに過ぎない。規模ではビッグメーカーに敵わないので、商品開発を工夫して「躍動力」をビジネスの柱に据えている。故に既存のカーメディアと接点すら持ちたくないのだろう。
パクリだけど・・・
2000年代に日産にも中村史郎という「アート思考」なチーフデザイナーが君臨していた。21世紀の到来とともに「日産」「アップル」「アウディ」の3社が目覚ましい活躍を見せた。時系列で見るとMAZDAはこの3社のコンセプトを追っているに過ぎないのかもしれない。それでも能力がなければ伝説的な「アート」3社の真似すらできないだろう。何度もブログで書いてきたけど、MAZDAの「魂動」デザインは疑う余地なく日産のアイディアを拝借してしまっている。2010年に登場した「日産・エッセンス」はリーマンショックの渦中に放り込まれたために製品化が著しく遅れた。その隙を突いてエッセンス発表の翌年にMAZDA・SHINARIが発表され、怒涛の「魂動」デザイン攻勢が始まった・・・。