過当競争を超えるデザイン
SUVは日本のみならず欧州、北米、中国、インドでたくさんのモデルが存在しているが、その中のどれだけが余計なものをそぎ落として、デザイナーが表現する「一つの塊」へと昇華することができているか!?主観的な要素があるので納得いただけないかもしれないが、トヨタ、レクサス、日産、ホンダあるいはメルセデス、BMWといったブランドのモデルを見ていると、「小型SUV」に最良のデザインを与えよう!!という気迫に欠けているように感じる。これらのブランドでは、小型SUVよりももっと優先すべきジャンルがあるのだろう。
ハイレベルなデザイン力
それに対してMAZDA、アウディ、ボルボ、MINI、スバルは、「小型SUV」こそが2020年代に最も世界の都市部で新しいユーザーを巻き込む魅力を備えたジャンルだと初期の段階から十分に理解していたようだ。2つのグループの認識の「温度差」の結果として「MAZDAデザイン的」なものと、そうではないものとの「壁」が生まれつつある。それでもBMWは傘下のMINIとの差別化を狙って独自路線を行くだろうし、メルセデスも同じ吉利汽車傘下のボルボと同じく棲み分けを図るのだろう。そしてトヨタや日産は意地でもMAZDAデザインの真似はしないつもりらしい。このジャンルで過当競争して消耗するくらいなら別のものに資本を投下するだろう。しかしホンダは・・・。