BMWの本当にすごいところ
メルセデスに追いつけ追い越せと頑張って有名になったくらいであるから、従来よりBMWの「修正力」には定評がある。この10年の歩みを見てもさらに磨きがかかってきた感がある。日本導入当初は、かなりガサツだったディーゼルエンジンだったけど10年あまりが経過して、とても静かになったし、アイドリングストップからの復帰時に絶望的な破裂音がすることもなくなった。ステアリングに響く無作法な振動に目をつぶる必要もない。もともともBMWの良さを残しつつ、他のメーカーに遅れをとっている部分をあれこれ修正してきた。日本メーカーでここまでマメに「改良」を施すメーカーがあるだろうか!?ある程度まではやるだろうけど、クルマの印象が劇的に変わるまで改良を続ける日本メーカー車はあまり記憶にない。
儲けよりプライド
トヨタは他社の設計(エンジンやシャシー)をキャッチアップして開発するけど、それによって確実に利益が出ることを見越して仕掛けるケースが多い。フルモデルチェンジで設計は大きく変わるけど、その後の販売は基本的には尻すぼみなので、モデルサイクルでの大幅改良は少ない。それに対してBMWは他社に遅れをとっていると感じたら、年次改良で躊躇なく変えてくる。儲けるためにはベストのタイミングではないのかもしれないけど、プライドを守るためなのだろう。このスピリッツは某日本メーカーにも受け継がれており、今では「どのタイミングで買ったらいいかわからない」とか言われつつあるが・・・。