9台目
アウディA3セダン
合計33点
作り込み8 フィール7 静粛性6 デザイン7 コスパ7
VWゴルフ&美しいセダンボデー
今ではすっかり、日本市場におけるアウディのエースはQ3になったけども、それ以前はこのA3セダンが元気のないブランドを引っ張って孤軍奮闘状態だった。2014年に日本でも発売された先代A3セダンは、カッコよく作るのが不可能と思われたCセグセダンの枠組みの中で、アート感覚溢れる素晴らしい造形美を誇りアウディデザインが健在であることを示した。Aクラスセダン、2シリーズグランクーペ、MAZDA3セダンの3台はいずれも初代A3セダンに影響を受けている。当時は1.4Lターボがベーシックモデルに搭載されていたが、2021年5月からフルモデルチェンジが発売されるらしい。びっくりなことに基本エンジンが、1Lターボ(アドバンスドで365万円)と2LターボAWD(アドバンスドで459万円)になった。ベース車がVWゴルフであるので、1Lターボがゴルフ、2LターボがゴルフGTI相当になる。
日本を走る究極設計
Aクラスセダンや2シリーズグランクーペとの競合を避けて300万円台前半からの価格であり、2Lモデルもやはり競合モデルよりお買い得に設定されている。2Lモデルは全てAWDで「クワトロ」だけども、縦置きA4が使う「日立製」クワトロではなく、VWグループが横置きシャシーで採用する「ハルデックス製」クワトロとなる。いずれにせよかつての「クワトロ」のようなセンターデフ差動制限機構のハイスペックAWDではなく、日本メーカーが広く使っているオンデマンドAWDとなっている。とりあえず土砂降りの中を走ってみれば歴然たる走行性能を感じることはできる。A3でも堂々とクワトロを選んで良い時代になった。ゴルフGTIの走行性能を美しいセダンボデーと「シートフェチ」が納得するインテリアで堪能できることを考えると459万円も決して高くはない。