10台目
トヨタ・カムリ
合計31点
作り込み6 フィール6 静粛性8 デザイン4 コスパ7
トヨタブランド最高の出来栄え
2000年代には「高級車しか真面目に作らない」とか言われていたトヨタだけど、最近ではミドル以下のモデルでも良い走りのクルマが増えてきた。その転機になったのがセダン撤退の覚悟で不退転の決意で作り上げた現行カムリだと思う。日本市場のトヨタ&レクサスの両ブランドで、IIHSの「トップ・セープティ・ピック・プラス」を獲得しているのは、兄弟車であるカムリとレクサスESだけだ。ちょっとばかりMAZDA贔屓なブログ主の視点では、MAZDA車と互角に戦える唯一のモデルと言っていい。北米ではレクサスの屋台骨となっているESを念頭に置いて設計されているので、ハイブリッドユニットやスポーツCVTなどトヨタらしくない作り込みが随所に見られる。レクサスUXを念頭に設計されたC-HRも走りが際立つけど、トヨタ車に走りを求めるならTNGA移行後のレクサスとの共通設計車がオススメ。
ライバルをねじ伏せた!!
「HVの商品力を伸ばす」をテーマにトヨタが真面目に取り組んだ結果、従来の静粛性&経済性に加えて、ハンドリング、加速性能、剛性感ある足回りといったフィーリング部分で大きく進化し、エクステリア&インテリアのデザインも従来のセダンのイメージを大きく変え、スポーツクーペのような所有感は多くのユーザーに刺さった。ワイドで、ローで、フラットで、パワフル・・・こんな全方位的な進化はなかなか真似できない。インサイト、スカイライン、MAZDA6さらに、VWパサート、プジョー508といった多士済々なセダンが400万円から500万円くらいの価格帯で選べるけど、「総合力」で選ぶならカムリHVが突き抜けてもいいくらい。ちょっと前のトヨタだったら考えられないな・・・。