ユーザー次第
トヨタ車が特段に悪いわけでもなく、乗り出し250万円でVW、メルセデス、BMWの同クラスモデルと比べても遜色ないモデルを作っているのだから、トヨタの普通車ばかりが売れるのは仕方がないことかもしれない。クルマへのこだわりがなどほとんどない私の母親や妹が自動ブレーキなどの安全装備を求めて乗り換えるには、トヨタの現行モデルは非常に都合がいい。おそらく耐久性も期待できそうだ。トヨタの非常にハイレベルなコスパやメンテナンスフリーな部分はMAZDAの経営陣も認めているような発言をしている。「日本でハイブリッドといえばトヨタさんなので、MAZDAは安易にハイブリッドを名乗ることは憚られる」と藤原さんが言っていた。
あの頃とは違う!?
過渡期という意味では2021年のMAZDAはちょうど2012年頃のMAZDAに似ているかもしれない。前年の東京モーターショーで魂動デザインのGJアテンザのプロトが発表され、販売を待ちわびているファンがいる一方で、株価は低迷し、当時のディーラーは閑古鳥が鳴いていた(今はかなり忙しそうだが)。最終生産ロットに近いタイミングでGHアテンザを買った(2012年7月)のだけど、その時の販売担当者が今では店長になっている。「あの時(2012年)は、もう終わりだと思い転職を考えていた」みたいなことを2015年くらいに言っていた。まともに売れるクルマが98万円の格安パッケージとなった「デミオ」だけで、キャンペーン毎に台数限定で、その分はすぐに売り切れたようだけど、他のモデルにはほとんど問い合わせがなかったらしい。