プライドがズタズタに・・・
ホンダ、日産、VWは、リーマンショック前後で完全に戦略を見誤っていたようだ。GT-R、シビックtypeR、ゴルフRなど目立つスポーツモデルこそあるけど、より一般的なモデルを求めるユーザーは、今になってこの3社にどんなクルマを期待しているだろうか!?過去20年の歩みから何が見える!?それでも市場からの冷めた視線が突き刺さり、過去20年の混乱を俯瞰できるようになった今になって、やっと明るい兆しが出てきたかもしれない。かつてはホンダ、日産、VWの真似ばかりしていたトヨタが「絶対王者」になった。そして今の社長になってからは、改革姿勢を常に発信するようになり、これら3社からはもはや学ぶものはないとばかりに真似すらしなくなった。
トヨタの発信力は本物
リーディングカンパニー・トヨタの自他共に認める「発信力」がこれまでにない威力を発揮している。アメリカ大統領が名指しで反応する米国外のメーカーはトヨタぐらいかもしれない。否応無しにホンダ、日産、VWもそれぞれに追従の姿勢をみせている。「発信力」とは「注目される力」であり「ブランド力」でもある。日産やホンダの技術的なアピールポイントを、トヨタの分厚い情報を突き抜けてユーザーに届けるのは難しい。そんなトヨタの社長がちょっと前に、「MAZDAは我が師」だと発信した。この何気ない謙虚な発言が、ホンダや日産の顔に泥を塗った。トヨタが師と崇めるMAZDAが、その「ブランド力」のお手本としているドイツのPORSCHEは、乗用車ブランドとスーパースポーツブランドのどちらにも依拠しない独特のバランス感で販売を伸ばし、直近ではトヨタを超える利益率を計上しつつある。