2大ジャンル
日本メーカーによって大いに進化したミニバンは、世界屈指のフラットな「ロード」環境を誇る日本市場でこそ低床設計が可能だけど、世界の凸凹した道ではロード・クリアランス(最低地上高)を確保したSUVのニーズが高い。MAZDAやスバルは海外市場比率が圧倒的に高いのでミニバン開発を放棄した。例が「自転車」の話で恐縮だが、各スポーツ自転車ブランドは、現在では路面を選ばないマウンテンバイクやグラベルバイクへの開発投資の比率が高く、日本で人気のロードバイク市場はグローバルではそれほど広がりを見せていない。とりあえず路面が比較的にキレイな日本市場に関してはミニバンやロードバイクで存分に走れる領域がはかなりあるが・・・。
Crafted in Japan
しかし日本の道路インフラも年々劣化が目立ってきて、路面がボコボコのまま放置されている区間はたくさんある。SUVやグラベルロードバイクを選ぶことによって、より広範で快適な移動が可能となる点は否めない。スポーツ自転車ブランドがロードバイクとグラベルロードを用意するように、スポーツ自動車メーカーのMAZDA、アルファロメオ、ポルシェ、マセラティ、BMWなどは「ピュアスポーツカー>サルーン」と「SUV」の2ジャンルを軸にラインナップを展開するのは極めて妥当な判断だ。そしてMAZDAやアルファロメオのように本国生産にこだわって作られるフラッグシップモデルでは他ブランドに負けない究極設計を追求するのは当然だろう。