ドイツ車を倒した!?
2代目プレリュードが登場した1982年から、排ガス規制で暗黒時代に突入した2002年までの20年間が、日本の自動車産業の最盛期だったと言える。NAロードスターも2代目プレリュードの影響を強く受けて、他の乗用車とは一線を画すフラットな乗り味を作り上げた。1980年代にはボデーやエンジンはまだまだドイツ車には負けていたのだろうけど、1990年代には全ての状況が変わり、アウディ、BMW、アルファロメオがホンダのVテックに負けない高回転ユニットの開発に参入した。
ロードスターをパクれ!!
メルセデス、ポルシェ、BMWもNAロードスターの世界的ヒットを見て、同じようなクルマをほぼ同時に作り上げてきた。日本とドイツの立場が逆転した時代だと言って差し支えないと思う。NAロードスターの美点として、配備されたフロント・ダブルウィッシュボーンは、前輪の縦方向の入力がボデーを突き上げる位相の振り幅(アンプリチュード)を半分にする効果がある。確かに普段からフロント・ダブルウィッシュボーンに乗っていると、ストラット車を運転した時に入力の予想外の大きさにかなり焦る。