継承
MAZDA3ファストバックは、独特で二度見するようなエクステリア・デザインを持つ。ブランド&メーカーは違えども、ザ・ビートルの実質的な後継車と言っていいかもしれない。ただしMAZDAは日本メーカーであり、VWほどブランド力もなく、伝統デザインを復刻した名車の跡をそのまま継承できるとは限らない。わけわからないクルマには乗りたがらない女性ユーザーにとっては、ある程度は知名度があって市民権を得ているモデルでないと「対象」にはならない。
MAZDAの本懐
MAZDA3の発売前夜に、MAZDAの野心は確実に高まっていた。自意識過剰でもなんでもなく、世界を驚嘆させるためだけに主力モデルのデザインをかなり意欲的なものにした。DEデミオ(3代目)に続き、世界の女性ユーザーに新たな「ファンシー・アイコン」として受け入れられるポテンシャルは十分に備わっている。コストパフォーマンスにも自信がある。ただしあまりに新し過ぎて売れない可能性もある。しかしこれを世に出してしまう強靭なメンタリティ&度胸こそが「MAZDA」のアイデンティティだと幹部は口々に言っている(山本学校の「2つの狂気」)。