カローラの軽快な走り
自分好みに乗り味をカスタマイズするならBセグは魅力的だと思う。それに対してCセグで各メーカーの考える「本気の乗り味」が、初期状態で与えられている。最も保守的だと思われたカローラにも「カローラ式ドライビングフィール」と大真面目に語りたくなるような独特の味わいが備わっている。
現行のカローラは、インプレッサやMAZDA3よりも「スポーティさ」を感じる部分がある。ハンドリング及び回頭性に関しては、インプレッサやMAZDA3に分があるけども、非HVの1.8Lガソリン版カローラツーリングは、リアにちょっとしたスライド感がある。初代86ほどではないが、街中の交差点でもアクセルをやや強めに踏み込んで右左折をすれば、リアが「グラインドする」のがわかる。
Cセグはもっとセクシーになる!?
カローラは、ワインディングを走るにしても、リアが突っ張ってハンドリングがややピーキーになりがちなスバルやMAZDAよりも、より自然に流しながらコーナーを抜けていける感覚がある。しかしRがややきつくなると、スバルやMAZDAの方が限界領域が高く、タイヤがしっかりグリップするので、旋回スピードはいくらか速くできる。
いずれにせよ、各メーカーのCセグの走りは、急速に「マシン」から「モビリティ」へ変わっていく業界の流れに逆らって、「モビリティ」という先入観を軽く打ち砕くような「マシン」テイストを各陣営が上手く演出している。MAZDA3、インプレッサ、カローラの想像以上のハイレベルな作り込みに対して、嬉々としてシビックを日本に持ってくるホンダの心意気もいい。