見た目はフツー、走りはハイスペック
ホンダのシビックも北米仕様から切り離されてフィットベースになっていた9代目が2011年には日本から撤退しており、軽自動車へ本格参入する戦略の中で普通車ラインナップは後回しだったようだ。そして日産のCセグはWCOTYを受賞したリーフのみで、世の中が追いついてくるのを悠長に待つ戦略だった。
2013年当時もMAZDAアクセラとスバル・インプレッサは臨戦体制を整えていたが、ハイパワーモデルを用意したAクラスやゴルフ、そして1.6Lターボで180psを出していたボルボV40の前にかなり劣勢に立たされる。MSアクセラやWRXのようにスポーツカーであることを主張するモデルがハイパワーなのは当たり前だけど、見た目は普通のCセグの乗用車なのに180ps、200psを平気で出してくる欧州勢は確かに魅力があった。
クルマ好きしか買わない!?
トヨタとホンダは、2013年以降Cセグの国内戦略を改めたようで、北米市場でドイツブランドを圧倒してきた北米向けモデルをベースに「商用車ではないCセグ」を日本市場に投入するようになった。カローラもシビックも現行モデルは、確かなドライビング性能でクルマ好きから選ばれるようになった。現行シビックは価格も輸入車並みでもはやクルマ好きしか買わない。
インプレッサとMAZDA3も現行モデルからシャシーが大きく刷新された。ホンダ&トヨタが北米向けCセグを日本に投入し、それと同時にドライビング性能のレベル底上げを図ってくることは十分に予想された。