最高のMAZDAカーライフ
完全にSUVがラインナップの主体となっているMAZDAだけども、本来はどこよりもエモーショナルなロードカーを販売するブランドだ。ロードスター以外にもMAZDA3スカイXという有力候補がある。価格帯もほぼロードスターと同じ。東京に住んでいて、西伊豆、三浦半島、南房総辺りでドライブするなら、MAZDA3スカイXの方がベターだと思っている。
新しい景色をダイナミックに見ながらドライブしたいならCX-5だ。SUVに乗るようになってから景色の「見え方」がかなり変わった。感動することが増えた。わずか10cm程度の座面の違いだけど、フロントガラスが上下に広くなっているのは大きい。ルーフが高いと真夏のカンカン照りでキャビンの上方が暑くなり、エアコンを上に向かって吹き出す必要があったり、車内温度が安定しない面もあるけど、春秋のドライブは素晴らしい。
今がベスト!?
景色が良く見えるしアウトドアとの相性も良いSUVは捨て難い。しかしいうまでもないことだけど、高低差のあるワインディングロードだったり、タイトな葛折りのコーナーが連続する区間だったりすると、SUVの操作はステアリングも、アクセルも、ブレーキも全て一呼吸くらいの「ディレイ」が発生する。これはCX-60にも同じことが言える。全高があるのでトラクションは不利になるし、車重があるのでタイヤの横G発生も、鼻先の曲がり始めも、どちらの遅いから体感できてしまう。
SUVとロードカーが並び立つMAZDAで、カーライフを満喫するならば両方持ちたい。数年後のMAZDAはSUVと、BEV版ロードスターと、スーパースポーツ化したRX9だけのラインナップになるのだろうか。2002年頃から続くMAZDA車の幸せな時代は、まもなく曲がり角を迎えそうだ。2012年の変革では第五世代から第六世代へスムーズに移行し、SUV&ロードカーの2本立てになったが、2023年現在の状況がいかに幸せであったかと5年後くらいに痛感させられそうだ。