クルマ作りの常識が変わった!?
ここまで読んで頂いて、「MAZDA一択」って何だ!?って人はほとんどいないと思うが、ドライビングが楽しめるロードカーとSUVを常識的な価格で選ぶとすればMAZDAの完成度・洗練度は非常に高く他メーカーの追従を許さないという意味だ。中古車だったらより多くのブランドが選べることはわかっているけど、当方は潔癖症なので中古車は買ったことがない。ビッグモーターが騒がれるずっと前から中古車業界には関わりたくなかった。
個人の主観で申し訳ないが、「新車選択」においては、MAZDAは独走状態だ。販売台数がMAZDAよりも多いトヨタ・日産・ホンダの日系大手3社の軸足は、ミニバン、プチバン、軽自動車にシフトしているので、一部のSUVを除きMAZDAとの競合はない。一見同じジャンルに思えるが、設計方針が根本的に違う。シビックやカローラスポーツがグローバルCセグとして販売されるカナダやオーストラリアにおいて、現行のMAZDA3は異例の高評価を得ている。
誰にでもわかる話
シビックやカローラスポーツはよくも悪くも「量産型モブ(mob)」であり、MAZDA3は日本型設計から抜け出すべく創意工夫に溢れた設計&デザインが注入された。カナダやオーストラリアでのMAZDA3のCOTY受賞は、グローバル展開を意図して設計された現行プリウスの開発陣にとって大いにヒントになったと思われる。従来のトヨタ合理主義では、予算が限られる「量産型モブ」には基準が曖昧なデザインではなく、燃費、加速性能、キャビンやラゲッジの広さといった指標が開発時に優先されたが、現行プリウスではそれほど追求されていない。
パラメータで表示できる数値を優先してクルマを作るなら、ほとんどの設計は自動生成される。クルマ作ったことない奴が言うことではないけど、これではつまらないクルマしかできない。MAZDAが宣言する「販売台数を追わない」とは、日系大手メーカーの開発指標は無視するという「逆張り戦略」に他ならない。燃費、加速性能、キャビン、ラゲッジどれも追求はしない。もうそれだけで個性あるクルマが作れる。モード燃費など自動車行政が求める最低水準を越えればいいと思っているようだ。