緩すぎる東京
大手メディアもカーメディアも中国の都市部でのEV優遇政策を「日本車潰し」だと騒ぐけども、失礼だがちょっと視野が狭いように思う。東京都も世界の巨大都市と同様の政策を実現したいのだけど、世論の反発の前に躊躇しているようだ。世界の都市部における自動車行政のように、時間帯バス専用レーンのようなソフトなものだけでなく、ロードプライシングや特別課税をしてでも強引にエンジン車を抑え込む必要はある。
北京、上海、香港、シンガポールに加えて東アジア、東南アジアなどの経済成長が著しい地域では、いずれも都市部の環境悪化に苦しんでいる。ジャカルタからヌサンタラへの首都移転を発表しているインドネシアは、日本が既得権益で進められなかったことを簡単に決定した。このままの低成長が続き、世代も変わってくれば、東京の首都機能を他県との格差に悩む福島県と沖縄県に分散配置するような令和の「列島改造論」が自然と湧いてくるだろう。
議論して世論形成の段階!?
国会答弁を見ていると、欧米や中国のみならず、日本もEVシフトに伴う技術的転換によって、製造業の新たな成長を引き起こそうと考えているようだ。地球温暖化という大義名分によって、多少のネガティブな点には目を瞑ろうと大まかに考えている。歴史的大転換ゆえに肯定的なデータも、否定的なデータも、どちらもたくさん出てくるけど、個々のメリットとデメリットについてあまりよく考えずに、極論ありきで「賛成」「反対」を強く主張する人々が多い・・・。
EV推進派(EVネイティブなど)もEV否定派(「EV推進の罠」)も、彼らの本を読んでみると、都合の良いポジショントークでガチガチになっていてツッコミどころが満載である。失礼だけど、どちらもまともな知性を持った現代人を相手にしている本ではない。確信犯的に作られた「バカ向け」の本である。EVネイティブさんはまだ若い人なので経験不足に同情するけど、「EV推進の罠」を書いているのはAJAJライターでもメディア露出が極めて多いトップクラスの2人である。
CARDRIVEGOGO「カーメディアにひと言・・・」: 岡崎五朗&池田直渡 「最凶右傾コンビ」爆誕!! https://t.co/bbs7Zeezjm
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) November 18, 2023