MAZDAの狂気
仕事の後に小一時間ドライブで気分転換するだけで、牛乳パック2〜3本くらいのガソリンを浪費している。軽い気持ちで趣味のクルマなんて所有できない。相当な覚悟を持ってクルマを選び購入する。車両価格に加えて、あらゆる関連経費をつぎ込んでも、愛情が維持できるクルマじゃないと購入対象にはなりにくくなっている。小沢コージさんおもしろ半分に「MAZDAは宗教」みたいなことを動画で口に出すけど、それくらいじゃないとファンは付いてこない。
東京モビリティショーでMAZDAが流麗なスポーツカーを発表した。次世代でもクルマの楽しさを伝えるという決意のこもったメッセージには、「次世代(BEV世代)のクルマは正直言って微妙だ」という前提が織り込まれている。このメーカーらしい「アンチ・コモディティ」というアバンギャルドな戦略にふさわしい大胆なデザインだ。外観に騙されるけど、中身はロータリーエクステンダーを使ったシリーズハイブリッドになっている。
ブレイクスルーを探せ!!
BEVになってもメーカーの個性を発揮するには?という課題からの、MAZDAらしい解答だ。デザインとロータリーユニットがあれば十分に差別化できるのではないか?しかしBEVは統合制御がしやすいから自動運転との親和性が高い。オート制御になったらMAZDAの個性は失われてしまう気がする。たった1台のコンセプトモデルからクルマの未来をあれこれ考えて意見を出してってことなんだろう。
フェラーリやランボルギーニならMAZDAとは異なるパトロンがいるだろうけど、MAZDA、スバル、ホンダ、ポルシェ、BMW、ジャガー、アルファロメオの未来はOECD諸国の中流所得な人々が10年後もクルマを選ぶか?に大きく左右される。生き残りをかけた7大スポーツブランドは、これからの数年で精一杯のプロモーションをすることだろう。
The MAZDA ICONIC SP, compact sports car concept https://t.co/wXVB9NPm3j @YouTubeより
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) November 18, 2023