プレミアムが示すもの
「プレミアム」がつく商品には、いろいろな意見があるとこは承知しているが、個人的には結構好きだ。例えばフルボトルでも2000円以下で買えるバーボン・ウイスキーがたくさんある中で、3000円以上するちょっと価格が高めのものがしばしば「プレミアムバーボン」と称している。ウイスキー好きの好奇心だけでプレミアムローゼズ、ヘイゼル・ヘイデン、ノブクリーク、ベーカーズ、ラッセルズなどを飲んでみたが、素晴らしいことに今のところ1本もハズレはない。
世界一の巨大市場で自由競争を繰り広げるアメリカン・ウイスキーゆえに、その蒸溜所のフラッグシップとして販売される「プレミアムバーボン」のクオリティは、ジャパニーズやスコッチよりも信頼できるとさえ思う。こんなレベルのウイスキーが「プレミアム・バーボン」と検索すれば手軽な価格でネットで簡単に買えてしまう時代だから、サントリーもニッカ(アサヒ系列)も国産ウイスキーの上位モデルはバーや高級飲食店に優先的に提供せざるを得ないのだろう。
プレミアムな生活!?
ウイスキー沼にハマる前は安酒屋のハイボールを、ウイスキーはこんなもんだよなって感じで、喉を潤すものとして認識していた。しかし「プレミアム」なウイスキーを自宅で飲むようになってからは、ウイスキーが日常の1週間に飲食するものの中で、ダントツで一番美味しい。プレミアムなウイスキーが「味わいの基本」となってからは、他の食生活の好みも変わり、滋養めいた渋みがありつつも、ほのかなフレーバーが味わえる素朴なものを食べるようになった。
これまで何も考えずに使っていたドレッシングやマヨネーズなど大雑把な味付けの調味料は、何だか体に悪そうで特段に味わいが良くなるとも思わないので自宅に置かなくなって久しい。黒胡椒さえあれば味気無いという問題は大抵解決される。鶏肉、魚、野菜そしてウイスキーにも使える。食生活の改善で健康診断でも褒められるし、ウイスキーを週に2日飲むくらいで風邪の予防にもなる。