ロードスターしか売れない?
点検でMAZDAディーラーに行くたびに気になることがある。この数年くらいは営業マンが以前よりも大変そうだ。ディーラーの既存顧客に対してかなり積極的に買い替えや増車の提案を出している。もし自分がMAZDAの営業マンだったら、2024年4月現在でどのモデルを売り込むか?なんて余計なことを考えてしまう。下取りが高く出せそうで、大幅なアップデートで話題になっているロードスターは良さそうだが・・・。
GR86とBRZが2世代目となり、ライトウエイトスポーツからグランドツーリングカーへ方向性を変えてきたことも、現行のNDロードスターにとっては追い風になっている。トヨタ、スバル、MAZDAのアライアンスでスポーツカー・ユーザーの棲み分けを狙ったかのようだ。レクサスLC、レクサスRC、GRスープラ、GR86、ロードスター、GRコペンの2ドアヒエラルキーの中に上手く収まっている。
CX-3の秘密
2024年2月の国内販売台数は、ロードスターが1270台で普通車35位、CX-30が1336台で同34位、CX-3が1418台で同33位、CX-5が1535台で同31位、MAZDA3は1051台で同40位、MAZDA2が1116台で同38位と、主力モデルの販売台数が同じくらいに調整されている。これでMAZDA本体は過去最高益出せるのだからいいのだろうけど、国内の販社は辛いところ。
トヨタという大正義が君臨する日本市場において、プリウス(9190台)やカローラ(14,841台)ではなくMAZDA3やCX-30を、あるいはヤリスクロスやヤリス(合わせて12,495台)ではなくMAZDA2やCX-3を選ぶ人が、それぞれ1000人以上もいる。まだまだ日本も捨てたもんじゃない?というのは早計で、どうやら観光需要の回復を受けたレンタカー需要と、カーシェアやカーリースの普及によるところが大きいようだ。需要減でタイ生産に切り替わっているCX-3の1418台はさすがにフリート販売でもない限りは出せない数字だ。