夜のMAZDA車
東京都の中央部に住んでいる。夜中に走っていると、MAZDA3やMAZDA2を結構多く見かけるが、「わ」ナンバー率はかなり高い。おとなしそうな若い男性が1人で気分転換かクルマ選びなのだろうか。洗練された「都会派」を自認するデザインは、都市部でのカーシェアのニーズを掘り起こすMAZDAの意図的な戦略だとするならば納得できる。オリックスレンタカーやタイムスとタッグを組んでユーザーを増やしている。
カーシェア市場には、トヨタも積極的に参入している。ヤリス、アクアに加えてダイハツから調達しているライズ、ルーミーがあり、初心者にも扱いやすいコンパクトなサイズで多彩なボデータイプが豊富に揃っているのは強みだ。トヨタとしては30万人の雇用を守るために国内市場のあらゆる需要があるところで売上を追求している。
カーシェアの意外な利用法
ディーラーになかなか来てもらえないMAZDAは、カーシェアを使って自社のクルマのクオリティの高さをユーザーに理解してもらう機会にしているようだ。実際にカーシェアを使っている周囲の複数の人に聞いたところ、MAZDA車の評判は同クラスのトヨタを圧倒している。とりあえずカーシェアでは導入コストを下げるために非HVが使われることが多く、トヨタは最大の武器である燃費を封じられている。
ヤリスにもヤリスクロスにも乗ったことがあるが、対峙するMAZDA2やCX-3と比べると、快適性という指標において大きな差を感じる。もちろん「価格」「燃費」さらに1.5Lガソリン同士の「エンジンパワー」を考えればトヨタが不可逆なレベルで優位なのだけども、ヤリス&ヤリスクロスの荒い乗り味は、軽自動車の3倍以上も自動車税を負担する普通自動車では納得できるものではなく、完全なる「底辺」だ。