熱量が足りない
12年ほど前にMAZDA車の良さにハマった。当時のMAZDAはまだロータリーのスポーツカーがぎりぎり販売されていたし、MAZDA第五世代に登場した「アクセラ」や「アテンザ」はとにかく素性が良くて、それぞれのジャンルで世界で最も「走り」で評価されるブランドだった。しかし「走り」で全てを切り開いた第五世代が終わり、ちょっとマイルドな乗り味のモデルが目立つ昨今のMAZDAにはちょっとテンションが上がらない。
MAZDAに代わるような「走り」のブランドを求めて難民化している。とりあえずスポーツカーを作り続けることで有名なポルシェにでも乗り換えてみようと思った。ディーラーに連絡したところ2024年はずっとオーダーストップの状態らしい。いくらビッグマイナーチェンジだからといっても1年以上も受注停止なんてことあるだろうか。一見さんはとりあえずお断りのようだ。一度どこかで中古車を買ってから出直して買いに来いという感じらしい。
転売ヤーの時代
YouTubeで「911買いました!!」みたいなタイトルを見かけるけど、やはり皆さん最初は中古の911を買ってオーナーになり、1年で100万円程度減損した中古911を下取りに出して、新車911を手に入れるパターンが多いようだ。潔癖症で中古車を買う気にならない人にとっては地獄のようなシステムだと思うが、そんな私にはやはりMAZDAというブランドが合っているのかもしれない。
ポルシェ911に限った話でもないけど、需給がコントロールされているものには、実用価値や記号的価値(ブランド価値)に加えて、転売価値まで付帯してくる。そこまでして欲しいクルマなのかどうかは、人それぞれの価値観であるから文句を言っても仕方がない。ロレックスやポルシェなど欲しい人は次々に出てくるから、転売屋がババ抜きゲームに参入してくる。とりあえず余程の事件でも起こらない限りは、この状況が変わることはなさそうだ。