中古のポルシェが高い理由
ポルシェに対して他のブランドが弱すぎて相手にならないという業界の構造的な問題だ。日本ではまだまだポルシェのプレ値が続きそうだ。他のメーカーと何が違うのか!?例えばドイツには1976年製の911(930系)を買い、その後の半世紀近くを乗り続けて走行距離は120万kmを超えるという人もいるらしい。ポルシェの半世紀に渡る耐久性はセールストークの受け売りになってしまうが、機械式腕時計を思わせる資産価値を感じさせる。
メルセデスやトヨタの乗用車だと50年前のモデルでは、走行性能や燃費性能が今のクルマとはまるで違う。しかし930系の911のベースグレードは車重1440kgで170psなので、驚くべきことに現行発売されているクルマの平均スペックと比べてもパワーウエイトレシオは遜色がない。今でもほとんどの日本車より優れた加速性能を発揮する。スポーツカーは時代を超えてしまう。
プレ値が付く条件
2007年に発売された日産GT-Rがこれを上回っていくには、まだまだ20年ほど必要だが、その頃にはガソリンの供給はかなり限定的なものになってるかもしれない。1989年製ユーノス・ロードスターや初代NSX、RX7FD3Sなど30年を超えてくるモデルもまだまだ街中でたくさん見られるので「R35・GT-R」も多くのユーザーに大切に乗り継がれていくと思う。
1980年代には911シリーズの他に、FRのスポーツカーも作っていたポルシェを目指して、日産フェアレディZやMAZDA・RX7が911シリーズと同じような進化を遂げた。911、Z、7の3つのスポーツカーがそれぞれにファンを獲得して続いていく世界線も見てみたいが、この3メーカーは90年代に入って揃って経営に行き詰まった。