Cセグプレミアムカーの終焉
メルセデスがCセグメントから撤退するらしい。日本人でも買える手頃なメルセデスとして2000年頃から街中で見かけるようになったけども、円安の煽りを受けて魅力的な価格設定が難しくなったようだ。BEVシフトの方針は見直しされたと報道されているが、Cセグ顧客にBEVを売るのは難しいとの判断だろうか。
2000年頃の世界的な業界再編で、当時は乗用車開発の最前線に居た三菱自動車のプラットフォームが、ダイムラー・クライスラーで広く使われるようになった。汎用性の高いFFシャシーはグループ分裂後もそれぞれのブランドで引き続き採用されていたが、今回のメルセデスに限らず、アルファロメオ、ジープなどもすでに旧三菱シャシーを使ったモデルの販売を終了している。
BEVシフトへ突入
BEV対応シャシー、あるいはBEV専用シャシーへの置き換わりが進んでいて、ちょうど四半世紀前にデビューした三菱GSシャシーは終焉に向かっている。最終世代のランエボやA45AMGなどスーパースポーツにも対応した本格的なシャシーだった。三菱でもエクリプスクロスの現行モデルで使用されていて、PHEV化には対応している。
Cセグ車の需要が特に高い地域だった欧州と中国で、すでに20〜30%を超える勢いでBEV化(ZEV率)が進んでいる影響は避けられない。モデルの販売サイクルが5年以上であることを考えると、5年後には70%に達しているかもしれない。中国市場では数年前までカローラでもシビックでもなく日産シルフィがCセグの販売トップを占めていたが、政府主導のBEVシフトが想定以上のペースで進んだので、現在の日産の窮状も仕方のないところだ。