新しいCセグの担い手
VWやトヨタほど量販(1000万台クラス)に舵を切らず、ブランドの個性を重視しているスバルやMAZDAは、目まぐるしく変わるCセグの市場環境に右往左往するのではなく、熱心なファンの期待に応える実直なクルマ作りに徹している。結局はファンに響くクルマを作るしか100万台クラスの自動車メーカーが生き残る道はないと悟っている。
さまざまな市場のニーズを受けてCセグのパワーユニットは多岐に渡っている。1.5L以下の低排気量NAや1.2Lターボなどの「コスト重視タイプ」、1.8Lディーゼルや1.8L&HEVの「低燃費タイプ」、1.5Lターボや2.0〜2.5L自然吸気の「フィール重視タイプ」、2.0〜2.5Lターボの「パフォーマンス重視タイプ」の4段階くらいに分類できる。
Cセグの分類
日本市場向けMAZDA3は販売台数の割にラインナップが充実している。1.5LのNA、1.8Lディーゼル、2.0Lマイルドハイブリッド、2.0LスカイXの4タイプ全てが用意され、4つのニーズ全てを満たしている。一方で北米向けMAZDA3では、日本向けにはない2.5LのNAとターボのみが用意され、「フィール」と「パフォーマンス」の2タイプでハイエンドを意識したモデルになっている。
MAZDA3よりはるかに販売規模が小さいインプレッサでは、日本向けが2LのNAと、立ち位置がやや不明確なe-BOXER (WLTCモード16.6km/L) が用意されていて、北米向けには2.0Lと2.5LのNAの2タイプが用意されているが、いずれのグレードも「フィール重視タイプ」に分類される。「パフォーマンス」に関しては2.4Lターボを搭載する別車種のWRXが担当する。水平対抗エンジンは「フィール」と「パフォーマンス」のためのユニットであると割り切っている。