MAZDAが主張するミニマムスポーツ
MAZDAロードスターでも1.5Lと2Lの優劣について論争が起きる。MAZDA3セダンにもCX-30にも搭載しない1.5Lエンジンを、ファストバックにだけ残したMAZDAの想いを、単純にスタート価格を下げたいだけとしか理解できない輩はカーメディアにとても多い。1.5Lを擁護すると「MAZDA信者」と罵られたりする。
1.5LのMAZDA3ファストバックは「コスト重視タイプ」に分類できるけども、VWやトヨタのようにあからさまに3気筒にするなどのユーザーを舐めた行為はしていない。MAZDAが直3を作り始めたら、このブランドはもう終わりだろう。Cセグの3気筒化はVW、トヨタ、フィアット、ルノー、プジョーなど「ナショナルブランド」にだけ許された荒技だ。
220万円の実力
第二世代になって2.4Lに排気量アップしたGR86や、マイナーチェンジで2L(170ps)化したカローラスポーツなど、トヨタはユーザーにわかりやすく「カッコよくて、速そうな」クルマを仕立てる。クルマにこだわりがあるユーザーを相手にするモデルを「オールインワン」で設計するトヨタ流のマス・マーケティングを基準にしてMAZDA車を安易に評価するから、カーメディアは信頼を失うわけだ(カーメディア=東スポ)。
実際に1.5LのMAZDA3ファストバックを車検の代車で借りて長距離乗ってみた。ワインディングを追い求めると不可避な斜度のある山岳道路の登りに苦戦すると思いきや、スポーツモードの恩恵もあって関東山地を越える隘路である雁坂峠(R140)と、道志みち(R413)をスイスイと登っていった。ここを快適に走れるのであれば長野県の標高2000m級の観光道路も楽勝だと思う。