第10位 カローラスポーツ HEV (248〜317万円)
①加速性能「5」・・・プリウスやミニバンで使われる1.8L・THSは、満充電で強烈な加速を繰り出す機能が省略されていて、恐怖を感じるような加速感こそないけども、2000年代の平均的なミドルクラスサルーン(マークXなど)と同等くらいの出力は確保されている。このユニットを積んだクルマが非常識な加速でブッ飛ばすシーンは日常の光景になっている。
②燃費「10」・・・燃費に全振りしたハイブリッドであり、装備を簡略化したベースグレード (G・X) では、この企画に登場する他車を圧倒するモード燃費で30.0km/Lを実現している。今回は17km/L程度の実燃費を得られるツアラーを対象にしたが、このクルマだけは異次元で、あらゆるシチュエーションで24km/Lくらいは余裕で出せる。
③入門者「5」・・・昔は免許を取って最初に乗るのがカローラだったけども、今回のMCで全車HEV化され、スポーツ、セダン、ツーリングのいずれも中間グレードで乗り出し300万円を超えてしまう。これは20年前だとクラウンが、10年前だとアルファードが買えてしまう価格なので、令和のクルマ事情は言うまでもなく「修羅道」になっている。4人乗車がラクラクできる高級車というわけでもないカローラがこの価格はどうなのか!?
④玄人志向「5」・・・現行のカローラは、トヨタが欧州市場戦略車として2000年頃に本気で作ったモデル(カローラランクス→オーリス)の流れを引き継いでいて、特にスポーツとツーリングはVWゴルフとの対峙を前提に開発されている。セダンは中国、北米向けのイメージが強い。同じユニットならばカローラスポーツが、軽量化及び前後のオーバーハングが少なくホイールベースの中央に重量が集まる点で運動性能が高い。
⑤QOL「6」・・・軽量化を狙うならヤリスでいいという意見もあるが、スポーツツアラーにはある程度は重厚な乗り味を求めたい。ヤリスは3気筒エンジンにMTが組み合わされて「オモチャ」のような軽快感が楽しいけども、カローラ・スポーツは、ホイールベースが長く、4気筒1.8L・HEVの静粛性もあって、高速道路を走る為のクルマだと実感できる。
合計31