第9位 クロストレック S:HEV (383〜408万円)
①加速性能「7」・・・水平対向2.5LにTHSを組み合わせたストロングHEVで、トヨタシステムを使いながらも、燃費よりも加速性能にバリューを置いている。0-100km/hのタイムは7.7秒で、これはBMW3シリーズのベースグレードなどを上回り、市販車としてはかなり速い部類である。さらに余裕ある2.5Lエンジンによって幅広いレンジでの中間加速が小気味よく、中速コーナーが連続するようなワインディングに合っている。
②燃費「5」・・・今回の10台の中ではモード燃費はワーストであるが、ハイレベルな加速性能を加味すれば、モード燃費18.9km/L、実燃費17km/L前後はワクワク感しかない。レヴォーグやフォレスターと同等の63Lの燃料タンクを持つ(非HEVグレードは48L)ので、実燃費で無給油1100km走破が可能。プリウス(43L)、ヤリスHEV(36L)では1000kmは厳しいので、ガソリン車では唯一無二の存在と言える。
③入門者「6」・・・スバルのSUVではコンパクトな入門モデルであり、車格に囚われて「フラッグシップを買う」とイキがる若年層(過去の自分)には、あまりピンとこない。それでもT-ROC・R (VW) やカントリーマンJCW (MINI) 辺りのホットな輸入SUVモデルと比較すると、互角の動力性能と別格の燃費で高いバリューを感じられる。
④玄人志向「7」・・・WRXの「デチューンSUV」というニッチな佇まいがジワジワくる。WRX・S4で最も強調できるボデー(基本骨格)を受け継ぎ、自然吸気への転換によってCVTとの相性は大きく向上する。2.5Lあるおかげで中間加速も余裕に溢れている。現行スバルの隠れたスペシャルカーと言える。課題は3時間以上飽きずに乗れるのか?ってくらいだろうか。
⑤QOL「8」・・・最低地上高200mm確保で、高速道路から林道まで安心して走破できる。直3、直4の横置きでもロードカーなら十分にフラットに走れるので、低重心な水平対向エンジンは、車高が高いSUVタイプに搭載された方が、効果は実感できる。AWDで2.5Lエンジンにハイブリッドまで積んて車重1660kgにまとめた。他社のミドルSUVを運動性能で圧倒する。
合計33